令和元年の農業所得 採卵養鶏は赤字、ブロイラー養鶏は黒字

1羽当たりの生産コスト 採卵鶏3338円、ブロイラー440円

令和元年の1経営体当たりの農業所得は、採卵養鶏が1383万円の赤字、ブロイラー養鶏が1959万円となった。1羽当たりの生産コストは、採卵鶏が3338円、ブロイラーが440円となった。

農林水産省は2月26日、農業経営統計調査の「令和元年農業経営体の経営収支(概数値)」を公表した。農業経営体の経営収支などを把握するもので、集計対象経営体数は、採卵養鶏(150羽以上飼養)が個人経営体45、法人経営体52。ブロイラー養鶏(年間1000羽出荷)は個人経営体31、法人経営体19(令和元年の調査結果は調査対象区分の見直しを行なったため、平成30年以前の調査結果とは時系列比較できない)。

全農業経営体(個人経営体と法人経営体)で1経営体当たりの農業所得が最も高かったのはブロイラー養鶏の1959.2万円、次いで養豚の1087.1万円、酪農の1004.8万円の順。最も低かったのは採卵養鶏の1383.2万円の赤字で、13営農類型の中で唯一、赤字となった。

個人経営体で1経営体当たりの農業所得が最も高かったのは酪農の820万円、次いでブロイラー養鶏の674.4万円、養豚の587.8万円の順。最も低かったのは水田作の12.8万円、次いで採卵養鶏の66.5万円、露地花き作の170.3万円の順。

法人経営体で1経営体当たりの農業所得が最も高かったのはブロイラー養鶏の5048.6万円、次いで酪農の2378.8万円、養豚の1616.5万円の順。最も低かったのは採卵養鶏の3092.1万円の赤字、次いで施設花き作の323.0万円の赤字、露地野菜作の320.0万円の赤字、施設野菜作の286.6万円の赤字、露地花き作の22.3万円の赤字で、5つの営農類型で赤字となった。

採卵養鶏

全農業経営体の1経営体当たりの月平均採卵鶏飼養羽数は6万7775羽、自営農業労働時間は1万9073時間。

農業粗収益は2億1241万9000円。このうち畜産収入は2億289万7000円(うち鶏卵の収入は1億9982万3000円)。

農業経営費は2億2625万1000円。このうち飼料費は1億667万円で全体の47.1%、雇人費(農業雇用労賃)は2888万6000円で全体の12.8%、もと畜費(ひな代、若めす代)は2736万6000円で全体の12.1%。この3費目で全体の72.0%を占める。

▽生産コストの概要

農業経営費(2億2625万1000円)を月平均飼養羽数(6万7775羽)で割った1羽当たりの生産コストは3338円となった。

ブロイラー養鶏

全農業経営体の1経営体当たりのブロイラー年間出荷羽数は28万5277羽、自営農業労働時間は5934時間。

農業粗収益は1億4515万9000円。このうち畜産収入は1億1464万6000円(うちブロイラーの収入は1億1437万円)。

農業経営費は1億2556万7000円。このうち飼料費は7107万4000円で全体の56.6%、もと畜費(ひな代)は2057万9000円で全体の16.4%、雇人費(農業雇用労賃)は750万4000円で全体の6.0%。この3費目で全体の79.0%を占める。

▽生産コストの概要

農業経営費(1億2556万7000円)を年間出荷羽数(28万5277羽)で割った1羽当たりの生産コストは440円(注…これを令和元年食鳥流通統計の肉用若鶏〈ブロイラー〉の生体重2.992キロで割った生体1キロ当たりの生産コストは147円となった)。

令和元年の採卵養鶏経営、ブロイラー養鶏経営の概要