〝卵の尊さと命の循環〟を絵本で 神奈川養鶏連

「ぼくらのひよこプロジェクト」の取り組み

表紙にはおじさん、にわとり、ひよこが登場

ひよこ、にわとり、たまご、そしてたまごを食べる私たち――。子ども向けの楽しい物語とイラストで、卵の尊さや命の循環をさりげなく伝える絵本『にわとりからのおくりもの』が関東の養鶏家有志によって作成された。

絵本を作ったのは、神奈川県養鶏経済農業協同組合連合会(略称・神奈川養鶏連、磯ヶ谷正徳代表理事会長)の会員らが2年前に立ち上げた「ぼくらのひよこプロジェクト」のメンバー。

現代社会はスーパーやコンビニなどで手軽に卵を買えるが、子どもたちが鶏やヒヨコと接する機会は減っている。絵本では登場人物のおじさんがオムライスを作ろうと卵に手を伸ばすと、そこから元気なヒヨコが飛び出し、エプロンのポケットからは母鶏が登場。おじさんが親子を会わせると、そのお礼として特大の生みたて卵が…。読んだ人が鶏とヒヨコを身近に感じられる内容となっている。

子どもたちが楽しんで読めるように心掛けた

絵本は小学校や病院などに配布し、会員の直売所では1冊200円で販売。「ぼくらのひよこプロジェクト」のホームページ(http://yokeiren-bokuhiyo.jp/)では絵本を基にしたアニメーションや、本物のヒヨコの動画、神奈川養鶏連の業務内容などを見られるようにした。

同プロジェクト・リーダーを務める㈱愛鶏園の齋藤大天社長は「私たちの仕事は栄養たっぷりでおいしい卵をお届けするために、元気な鶏を育てること。この絵本を通じてたまごのすばらしさや、1つの命(卵)をいただくありがたさを感じてもらいたい。子どもたちが養鶏に興味を持つきっかけになれば、との思いもある。絵本は小さな子どもにとって、自分の一番大好きな人が読み聞かせてくれる最も身近で素敵なエンターテインメント。未来を担う子どもたちや、そのお父さん、お母さんに絵本を開いてもらえれば」と話している。

問い合わせは神奈川養鶏連内の同プロジェクト実行委員会(電0299-27-6333)へ。