オリーブ技研 抗酸化剤「MyNIC-S」の特許取得

水道水の塩素無害化剤で付加価値の高い鶏卵に

2016年11月に発足したベンチャー企業の㈱オリーブ技研(松下良博社長―本社・大阪市北区西天満3-5-18)は、水道水(上水)に微量添加して使う抗酸化剤「MyNIC-S」の特許をこのほど取得した(特許番号:特許第6455689号)。

抗酸化剤「MyNIC-S」は、①水道水に含まれる塩素を無害化②腐敗やさびなどの酸化を促す水中の酸素(残存酸素)を還元――し、水道水を還元水に変化させる。装置などは必要なく、水道水に添加するだけで、簡単で安価に使用できる。

今回、協力を得た採卵鶏農場の鶏舎では、水道水に「MyNIC-S」原液を0.1%の濃度で添加した「MyNIC-S」還元水を用意。6000羽の鶏に、2017年7月末から通常の飲み水の代わりに「MyNIC-S」還元水を毎日与え続け、42日後に産卵した「MyNIC-S」卵(還元水卵)の成分を分析。分析試験は(一財)日本食品分析センターと香川県産業技術センターにそれぞれ依頼し、可食部100グラム当たりのエネルギー、たんぱく質、脂質、コレステロールなどを試験した。

この結果「MyNIC-S」卵の可食部100グラム当たりのエネルギーは125キロカロリー、たんぱく質は13.0グラム、脂質は7.7グラム、コレステロールは317ミリグラムで、一般卵より高たんぱく・低カロリー・低脂質・低コレステロールの鶏卵であることが分かった。また「MyNIC-S」還元水を与えた鶏の健康に影響はなかった(2018年1月現在)とのこと。

オリーブ技研では「抗酸化剤『MyNIC-S』を生産現場に導入することで、付加価値の高い鶏卵を安価に生産できる」としている。

問い合わせはオリーブ技研(電06-6948-5840、F06-6948-5841、ホームページ=http://olive-giken.com/)へ。