平成25年度の鶏卵生産者経営安定対策事業 日本養鶏協会と直接契約に
(社)日本養鶏協会(竹下正幸会長)は、平成25年度の鶏卵生産者経営安定対策事業の契約締結を鶏卵生産者に呼びかけている。同会は昨年12月3日付で、(社)全国鶏卵価格安定基金と(社)全日本卵価安定基金を吸収合併したことにより、25年度の鶏卵生産者経営安定対策事業は、日本養鶏協会と生産者が直接契約することになる。
23年度から始まった鶏卵生産者経営安定対策事業は、25年度が3か年の基本契約の最終年度。国の補助金予算は約52億円で、23年度は価格差補てんで国の補助金は約32億円を使い、残り20億円は国に返還した。24年度は、大幅補てんで生産者積み立て財源分がなくなった8月で補てんが打ち切られたが、使われた国の補助金は約40億円、初めて発動した成鶏更新・空舎延長事業は約10億円で、予算の約96%を使い切ることになるとみられる。
25年度も、基本的な事業の仕組みは変わらないものの、価格差補てんの基準となる補てん基準価格は1円アップの186円、成鶏更新・空舎延長事業の発動基準となる安定基準価格も1円アップの159円とすることが決まっている。
価格差補てんの財源負担は、生産者が積立金交付額の4分の3相当、国の補助は4分の1相当となっており、生産者積立金は鶏卵1キログラム当たり5円75銭。これに事業運営の手数料が同0.1円加わる。同会では、高卵価月(月額の鶏卵標準取引価格が305円以上の月)には特別積立金が発生するほか、鶏卵の消費拡大や安全性に関する知識普及などの推進に必要な拠出金(検討中)の負担の可能性もあるとしている。
価格差補てんの契約には、基本契約書、年次契約書、配合飼料価格安定制度加入に関する申告書、配合飼料購入月別集計表、環境と調和のとれた農業生産活動規範点検シート、農場別契約数量内訳表などの提出が必要。成鶏更新・空舎延長事業への参加は、価格差補てんの契約をした生産者だけが参加できる。
24年度に鶏卵生産者経営安定対策事業へ加入していた生産者は1224人、鶏卵の契約数量は192万1000トンとなっている。