ハンガリーからの輸入 鳥インフルのゾーニング適用
農林水産省は11月1日、食料・農業・農村政策審議会の第回家畜衛生部会を開き、ハンガリーにおける鳥インフルエンザ(高病原性、低病原性AI)のゾーニング適用について了承した。
これにより、ハンガリー(国内に19の県)でAIが発生した場合でも、同国家畜衛生当局から提供される情報により、①発生が早期通報により摘発されたもの②疫学関連農場が特定されていること――などが確認され、水平感染によって発生農場の所在する県以外にまん延していないと考えられた場合には、発生県以外の県からの生きた家きんや家きん肉などの輸入を許可することになる。両国の調整を経て年内にも適用の予定。
農林水産省は、ハンガリーから昨年11月にAIのゾーニング適用を求める要請を受けて、評価に必要な情報収集のための質問票を送付するとともに、今年8月に現地調査を実施した結果、①AIの発生予防、早期摘発、撲滅のための家畜衛生体制が整備されている②AIの緊急対応計画や、大規模発生を予防するための追加措置を講じることが可能な体制が整備されている③最終製品から家きん肉の由来農場を特定できる仕組みが整備されており、発生県由来の製品が誤ってわが国向けに輸出される可能性が低い④生産農場から輸出検疫証明書の発行に至るまで、AIウイルスに汚染されている家きん肉などが、わが国向けに輸出されるリスクが低減される措置が講じられている――と考えられたと評価。
ハンガリーでは、昨年11月に高病原性AIが発生したが、最終発生農場の一連の防疫措置完了日から90日間、新たな発生はなく、清浄性が確認されたため、今年8月に輸入停止措置が解除された。
スウェーデンとフランス一部の輸入再開
農林水産省は10月27日、スウェーデンとフランスの一部地域からの生きた家きん、家きん肉などの輸入を再開した。
スウェーデンでは、昨年11月に採卵鶏農場で高病原性AI(H5N8亜型)が発生したが、このほど同国の清浄性が確認された。
フランスでは、昨年11月以降、高病原性と低病原性のAIが発生したが、このほどメーヌ・エ・ロワール県とドゥー・セーブル県を除く地域で清浄性が確認された。