<連載コラム企画>たまご知識普及会議のたまごと戦略(第4話) 食卓消費のニュースタンダードを見出す調査戦略

キユーピータマゴ株式会社

中村大地

●「たまご白書」調査結果から見る全体戦略

 たまご知識普及会議では、たまごの魅力を発信するべく、さまざまな活動を実施しています。前回までの連載でお伝えをした、「たまごのニーズ」やSNSで注目が集まる「めだま焼き丼」など、我々が注目してきた点を通して、キユーピーが毎年発信している「たまご白書」から読み取れるポイントを紐解いていきたいと思います。

●たまごの魅力は、「タンパク質が豊富」が1位

たまご白書の中で、たまごについて魅力に感じることは、「タンパク質が豊富である」が61.8%と、二位の「栄養バランスが良い(38.3%)」を大きく離して突出する結果となりました。また、「タンパク質が豊富である」以外では、まだまだ認知度が低い魅力を分析すると、「卵のタンパク質は良質である」「卵はビタミン、ミネラルが豊富である」「卵は免疫力をアップさせる」といった魅力が上がってきました。タンパク質の豊富さだけでなく、タンパク質の良質さ、ビタミン、ミネラルの豊富さ、免疫力を高める効果については、たまごのさらなるイメージアップや摂食機会を高める情報として再度注目されているポイントのようです。

我々は当然のように感じている「たまごの当たり前」の中にも、まだまだ新たなニーズを発見できる機会が潜んでいる、ということが示唆されたのではないでしょうか。

●調査からみる「“めだま焼き丼”ブームの兆し」

たまご知識普及会議では、「たまごかけごはん」に対抗して、ごはんに目玉焼きを乗せてさまざまなアレンジをした「めだま焼き丼」を、店頭プロモーションやメディアを通して広く普及させていく活動を行なっています。

「目玉焼き」についても、たまご白書では調査をとったところ、「好きなたまご料理」「よく食べるたまご料理」「一年以内に作ったたまご料理」の全ての項目で1位となり、昨年に引き続き今年も三冠王を獲得する結果となりました。

さらに「目玉焼きと一緒に食べているもの」についても調査したところ、「ごはん」がダントツの一位(64.0%)という結果に。SNS上ではブームの兆しを見せていた「めだま焼き丼」ですが、調査の結果からも、「目玉焼き」と「ごはん」の組み合わせが、一般の食卓にすでに浸透をしていることがわかりました。

単に目玉焼きをご飯にのせるだけでなく、野菜やドレッシングと合わせることで、さまざまなアレンジを楽しめる「めだま焼き丼」は、食卓の新しいスタンダードとして定着していく可能性を秘めています。

*(調査・分析)キユーピー株式会社、キユーピータマゴ株式会社 /(対象者) 全国の20歳~69歳の男女 合計2,060名

【次回1月5日号掲載予定】

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