総合優勝は土田氏の黒 第81回チャボ全国品評会

過去最高の見学者が訪れる

小さい子どもと連れた家族や若いカップルらも訪れた第81回チャボ全国品評会

全日本チャボ保存協会(鹿嶋善次郎会長―事務局・さいたま市北区盆栽町459-1、鹿嶋方)は4月21日、東京都江戸川区の総合文化センター展示会場で第81回チャボ全国品評会を開き、愛好家が愛玩用、観賞用として飼育している自慢のチャボを出品した。

出品されたチャボは、形態的特色から、協会認定の25内種に分け、第1部は白と桂(かつら=尾と主翼の先が黒)。第2部は黒、碁石(ごいし=黒色羽の先が白い)、猩々(しょうじょう)、源平、白笹、赤笹、銀笹、逆毛(さかげ)、糸毛(いとげ)、翁(おきな)。第3部は浅黄(あさぎ)、真黒(しんくろ)、淡毛猩々、桜碁石、三色碁石、加比丹猩々(カピタンしょうじょう)、鞍掛源平、銀鈴波(ぎんすずなみ)、金鈴波(きんすずなみ)、黄笹、金笹、大冠、達磨――の3部制で実施。

出品点数は例年に比べると少ない55点であったが、女性会員がTシャツや缶バッジ、ブローチなどのグッズを多数販売したり、SNSで品評会の開催を伝えて見学を呼びかけた関係で、小さい子どもを連れた家族や若いカップルなど過去最高の参観者でにぎわった。

総合優勝(農林水産省生産局長賞、東京都知事賞など4部門から表彰)は第2部優勝の土田啓二氏(山形県東根市)の「黒」。

優勝(全日本チャボ保存協会を含む2部門から表彰)は第1部から林義弘氏(千葉県旭市)の「桂」、第3部から片山和美氏(静岡県藤枝市)の「浅黄」。

準優勝(鶏鳴新聞社賞を含む2部門から表彰)は吉住貴丸氏(東京都江戸川区)の「桂」、石橋敬弘氏(千葉県旭市)の「銀笹」、中田徳男氏(東京都江戸川区)の「真黒」。このほか、特等賞(5)、一等賞(10)、保存奨励賞(5)、努力賞(5)などが贈呈された。

近年は、飼育者の高齢化、後継者不足、住宅事情の変化による飼育環境の悪化など、チャボの飼育・保存活動にとって厳しい状況が続いており、特に都会ではチャボがなかなか飼いづらいが、同会によると、中にはマンションの室内で飼育している人が結構いるようだとのこと。同会では、チャボ飼育の素晴らしさへの理解を深め、1人でも多くの愛好家を育てていきたいとし、会員や賛助会員を募集している。