卵内容の陽性は1/1870検体 市販鶏卵のサルモネラ調査 令和2年度農水省実施
サルモネラ陽性率は約10年前とほぼ同じ
農林水産省消費・安全局食品安全政策課は、わが国で市販されている鶏卵のサルモネラの汚染状況を調査するため、令和2(2020)年に、全国の52県庁所在地・政令指定都市の小売店で鶏卵を購入し、PCR法と分離培養検査によるスクリーニング検査を実施した最終報告をまとめた。それによると、検査した1870検体のうち、卵殻では6検体(0.3%)からサルモネラ属菌(うち1検体はSE〈サルモネラ・エンテリティディス〉)が分離され、卵内容では1検体(0.05%)からSEが分離された。
農水省では平成19(2007)年にも同様の方法で市販鶏卵のサルモネラ調査(卵殻と卵内容をそれぞれ混合・調製した2030検体で菌分離)を実施しており、この時は卵殻では5検体(0.2%)からサルモネラ属菌、うち2検体(0.1%)からSEが分離され、卵内容からの分離はなかった。
さらに厚生労働省の食中毒統計でも、近年は卵類とその加工品による食中毒発生件数が少ないことなどから「市販鶏卵のサルモネラは、低い水準で保たれていると考えられる」とみている。
(詳しくは本紙をお読みください)