機能性飼料『トリグーン』 紀州ほそ川飼料が開発 梅の力で鶏の健康とおいしさ支える

㈱紀州ほそ川飼料(本社・和歌山県みなべ町)は、紀州の特産「梅酢」を活用した畜産用機能性飼料『トリグーン』を開発・製造しており、ブロイラーや採卵鶏のほか、豚・魚などの幅広い分野でも高い実績を上げている。
梅抽出物『トリグーン』は、紀州産梅酢を特殊製法で加工し、有機酸と梅有効成分を鶏の飼育に最適化したエキスで、鶏の健康と肉質の向上を同時に実現できる。
飼料に0.1%添加するだけで、鶏肉の臭みの軽減や脂の酸化防止、保水性の向上など、肉質の改善がみられる。飲水投与も可能。

飼料に0.1%添加するだけで肉質改善や生産性向上が期待できる
紀州ほそ川グループの梅酢抽出物導入事例では、和歌山県と共同開発した「紀州うめどり」がある。2008年の「食肉産業展 地鶏・銘柄鶏食味コンテスト」では、『トリグーン』と同一規格品を給与して育てた「紀州うめどり」が最優秀賞を受賞。歴代の最優秀賞を集めた2015年のグランドチャンピオン大会でも準優勝し、業界からも高く評価された。
年間50万羽超を出荷する複数のブロイラー農場で『トリグーン』を使用したところ、育成率が平均1.6%向上し、飼料要求率が平均0.06ポイント改善されるなど、生産性の向上が確認された。
『トリグーン』を給与した鶏は、梅のクエン酸やポリフェノールの働きにより、血液の流れや代謝がスムーズになるだけでなく、胃腸の状態が改善され、栄養を効果的に吸収できるようになる。細胞性免疫の向上やワクチン抗体価の上昇、肝機能の改善と脂肪肝抑制などが確認された(和歌山県農林水産総合技術センター畜産試験場養鶏研究所による同一規格品調べ)。
採卵鶏でも、①産卵率の向上②ハウユニットの向上③鶏卵への移行物質の増加④卵重・産卵日量の向上――などの効果が実証されている。
『トリグーン』は20キロ包装(約20トンの飼料に相当、約4000羽分)で提供され、飼料混合はもちろん、飲水投与にも対応。使用期限は3年間。
問い合わせは紀州ほそ川飼料(電073-488-6607、Eメール=torigu-n●wanomiraika.com)へ。
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