三井化学CLS 世界初の新成分でワクモ駆除 『リブケアFL』上市記念ウェブセミナー

三井化学クロップ&ライフソリューション㈱(本社・東京都中央区、略称・三井化学CLS)は、新製品のワクモ駆除剤『リブケアFL』を3月19日に発売した。同剤の上市を記念し、3月19日と3月31日、4月4日に開いたウェブセミナーでは、製品概要や特徴、販売方法などを詳しく紹介するとともに、村野多可子博士が効力データに関して特別講演した。
『リブケアFL』は、三井化学CLSが世界で初めて開発したメタジアミド系殺虫成分を有効成分とするワクモ駆除剤。
同剤の有効性を検証するため、複数の試験を実施した村野博士は「卵以外の発育ステージで100%の殺ダニ効果を示した。薬剤への接触時間が5分間であっても、24時間後には100%の死亡が認められた。薬剤の連鎖駆除効果に関する試験は、ワクモでは世界で初めての試みであったが、薬剤接触ワクモと非接触ワクモが同数であれば、48時間以内に非接触ワクモを含め100%の死亡が認められた。鶏舎内では、目視できるワクモはもちろん、ケージなどの影に隠れているワクモにも薬剤がかかるように噴霧するため、非接触ワクモの比率はかなり低くなり、連鎖駆除効果の期待は大きい。特にコロニーの中まで殺虫剤が浸透しないとの問題点の解決策の一つになると考える。薬剤効果の持続性は、試験的には8か月くらいから徐々に効果が低下し始めたが、1年近くは持続することが期待される。市販殺虫剤に抵抗性を示すワクモのすべてに100%の致死効果が認められた」と述べた。
これらの試験結果により『リブケアFL』には〝よく効く、長く効く〟との特徴があり、三井化学CLSの梛野泰氏は「市販の殺虫剤ではワクモを駆除できない農場でも、速やかな駆除効果の発現が期待できる。いったん駆除を完了した後は、最長1年間にわたりワクモ再発生の抑制が期待できる」と強調した。
安全性については、採卵鶏をケージに入れた状態で通常の200倍希釈液と5倍濃い40倍希釈液を1日1回、3日間連続噴霧する試験を実施したが、体重や産卵成績などのいずれの項目でも異常は確認されなかった。さらに『リブケアFL』の有効成分は毒物や劇物に該当しないため、作業者に対する安全性も優れている。
利用方法は200倍で希釈し、ケージ床面積1平方メートル当たり400ミリリットル噴霧する。一般的な動力噴霧器での噴霧が可能で、ケージ台や継ぎ目、エサ樋の裏側や卵受けなど、ワクモがコロニーを形成している部分に対して重点的に噴霧すると効果的。鶏舎内にワクモが散見された時と、オールアウト洗浄後ひな導入前のタイミングでの使用を推奨している。
休薬期間は、鶏の場合は出荷前7日間だが、卵に関しては使用禁止期間の設定がない。
三井化学CLSの生産者専用ECサイトでの販売価格は、1リットルのバラタイプが1本10万円、1ケース6本入りが48万円(税別)。購入希望者はブランドサイト「リブケア・ネット」(https://www.livcare.net/)から注文する。製品到着までは2~4営業日(沖縄県を除く)を想定しており、購入代金は決済サービス「Paid社」を利用して振り込む。初回のみPaid社への会員登録と利用審査が必要となる。
営業は2人体制で、加藤廉氏(電080-1004-4329、Eメール=Ren.Katou●mitsuichemicals.com)が東日本(北海道・東北・関東甲信)、村野晋氏(電070-1304-5517、Eメール=Shin.Murano●mitsuichemicals.com)が西日本(東海・北陸4県・関西・中国・四国・九州)を担当する。
三井化学CLSでは「抵抗性ワクモに苦しむ生産者の悩みを解決する製品として、ぜひ現場でその効果を体感してほしい」と呼びかけている。
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