前回の1.5倍、約27万人が回答 インパックラベルアンケート
鶏卵知識普及会議 たんぱく質やビタミンに関心
(一社)日本養鶏協会と(一社)日本卵業協会、JA全農たまご㈱、キユーピータマゴ㈱で構成する鶏卵知識普及会議(事務局・日本卵業協会内)は、今年1月末から3月末まで実施した、卵の正しい知識の普及を図る『インパックラベル封入事業』での消費者アンケート調査結果を取りまとめて公表した。
インパックラベル封入事業は、これまで一昨年4月と昨年2~3月の2回実施。前回から卵の知識を啓発するアンケートに答えると、たまごギフト券が当たる懸賞に応募できる仕組みとしている。
3回目の今回は「HAPPY EASTER たまごギフト券1000円分が500名様に当たる」とPRするQRコード付きインパックラベルを約1550万枚作成し、全国100か所の鶏卵GPセンターが協力してパック卵に封入。回答数は前回より8万8240回(49%)多い26万9007人(うち男性4万1314人、女性22万7584人)となった。
これに加えて、協力GPセンターなどの業界関係者向けにも、1月6日から31日まで同内容のアンケート調査をインターネットを通じて実施。1189人から回答を得た(いずれも複数回答可)。概要は次の通り。
ビタミンへの関心、年齢に応じて上昇
「たまごを食べる時、どんな栄養を意識していますか?」との質問には、一般消費者の女性92%、男性88%が「たんぱく質」を選んだ。以下「ビタミン」が女性29%、男性33%、「ミネラル」が女性16%、男性20%の順で、このほか「脂質」「炭水化物」「その他」が2~6%。
年齢別では、ビタミンやミネラルへの関心は年齢層が上がるほど高くなる傾向がみられた。
同会議は「消費者と業界関係者ともに、圧倒的に『たんぱく質』を意識している」「ビタミンについては、年代が高くなるにつれて、ビタミンDやEなどの栄養強化卵への関心が高まっている」と推察している。
〝TNG〟の台頭を期待
キユーピーの「たまご白書」では、好きな卵料理のトップが調査開始年の2017年から20年まで一貫して「目玉焼き」となっていることから、「やってみたい目玉焼きのTNG(卵のせごはん)」について尋ねたところ、一般消費者全体では「ごはんにのせる」「おかずにのせる」「パンにのせる」の順で多かった。女性では「ごはんにのせる」58%、「おかずにのせる」54%、「パンにのせる」50%の順。男性では「パンにのせる」50%、「ごはんにのせる」「おかずにのせる」各48%、「麺にのせる」42%の順。
年齢別では、男性の10代・40代・60代以上層と女性の10代で「パンにのせる」との回答が最も多く、女性の10代を除く全世代と、男性の20~30代で「ごはんにのせる」との回答が最も多かったことから、同会議は「ごはんに目玉焼きをのせるTNGが今後、卵かけごはん(TKG)に代わるごはんメニューとして台頭してくる」と期待している。
インパックラベルを通じたアンケート調査への総回答数が約27万人に上ったことについて、鶏卵知識普及会議の彦坂誠委員長は「鶏卵知識普及会議では、これまで鶏卵の正しい知識の普及活動を推進してきました。今回の調査は、過去の調査の中で最も消費者の声を集めることができました。その要因の一つとして、コロナ禍で卵の家計購入量が増えていることも考えられます。今回集めたアンケートをもとに、卵の消費量を増やす取り組みを実施するとともに、引き続き鶏卵知識普及活動を推進してまいります。
また、今回の調査で、インパックラベルを用いてこれだけのアンケートを集められたことから、消費者の方がインパックラベルを意識されていることが確認できました。今後もインパックラベルの有効活用を業界全体で検討し、取り組んでまいります」とコメントしている。