農林水産関係で3035億円超 今秋の台風被害

農林水産省は、今秋の台風15号と19号、21号の大雨による農林水産関係の被害額が11月11日現在で3035億万円に達したと発表した。

このうち農地や林野、水産関係を除く農作物の被害額は、15号で458億円(うち家畜48万7400頭羽の8億2000万円、畜産物1733.8トンの2億1000万円、畜産用施設1017件の29億円)、19号と大雨では191億万円(うち家畜25万9555頭羽の2億5000万円、畜産物24.9トンの1000万円、畜産用施設319件の4億3000万円、農業・畜産用機械等1031件の13億9000万円)など。

養鶏関係の被害では、千葉県で15号により採卵鶏・ブロイラーが48万羽、21号の大雨でブロイラーが3万羽斃死したほか、畜産物(生乳、鶏卵など)や、施設(畜舎など)被害が報告され、他の県でも、19号の鶏舎浸水により、岩手県でブロイラー約5万9000羽、仙台市で採卵鶏約3万羽、埼玉県でウズラ約10万羽の斃死などが報告されている。

支援策を追加

農林水産省は7日付で「令和元年8月から9月の前線に伴う大雨(台風10号、13号、15号、および17号の暴風雨を含む)、台風19号等による農林水産関係被害の支援対策」についてを発表した。同省が10月25日に公表した支援策に加えて追加したもの(本紙11月5日号1面既報)。本紙関係では「農業用機械・畜舎等について、被災後も営農をやめることなく再開しようとする者として市町村が認める者に対して、補助率を引き上げて事業費の2分の1を支援」するとしている。