GP向け日付検査カメラ発売 シンメイ
堆肥袋用プリンターも本格発売
包装機器メーカーの㈱シンメイ(吉井貞夫社長―本社・東京都中央区)は、今冬、卵パックの上貼りラベルに印字した賞味期限、パック日などのミスを見逃さない日付検査カメラ『PC-10』を発売した。また、同社が培ってきた印字技術を生かし、鶏ふん堆肥などの大型袋に直接印字するプリンター『SMP-650HP4W』の本格販売も始めた。両機ともにすでに国内での販売実績があり、各事業所の省力化に役立っている。
日付検査カメラ『PC-10』
鶏卵包装ラインの最後部に取り付ける日付検査カメラ『PC-10』は、従来機の性能をさらに磨き上げたもの。ラベルに印字した賞味期限やパック日などのデータ入力が誤っていたり、はっきりと確認できない不良印字があればライン上のバー(標準装備品)が作動して卵パックをはじき出す。
印字ミスなどのエラー発生時にコンベア全体を止めてしまうシステムもあるが、PC-10は高い精度でミスをチェックし、包装ラインを止めることもない。すでに国内のGPセンターに7機が設備導入されている。基本的にはシンメイ製ラベリングシステムの後方に設置するが、他社製システムに組み込むことも可能。包装ラインの速度変化にも自動で対応し、撮影と検査を続ける。
堆肥・肥料袋専用プリンター
堆肥・肥料袋・大袋のプリンター『SMP-650HP4W』はシンメイが全農系の肥料製造企業から依頼を受けて開発した。無地の袋をプリンターにセットすると、鶏ふん堆肥、牛ふん堆肥などの商品名や、生産者名、重量、原料、成分といった必要最低限のデータを直接印字できる。
20㌔袋の場合は1分で10袋、1時間で600袋に印字可能。シンメイによると「メーカー品の堆肥袋は、その大きさと厚さもあって高価になりがち。プリンターと無地の20㌔袋を使用し、1袋当たり約10円のコストダウンを果たしたお客様もいる」とのこと。
鶏ふん堆肥は商品の性質上、袋のデザイン性よりも、シンプルで、より安価な包装へのニーズがあった。ホームセンターでは店舗外に積まれることが多く、風雨にさらされても文字が消えないことも重要。
プリンターには同社のサーマルプリント(熱転写方式)技術が生かされ、1年間にわたって耐候性テストを重ねた新開発リボンの採用で文字の消えにくさが強化されている。印字内容はパソコンの画面上で簡単に変更できるため、小ロットの堆肥生産にも対応できる。必要分だけに印字すれば良く、使わなかった袋(在庫)を抱えるリスクも減る。
発売当初、プリンターへの袋のセッティングは手動のみであったが、現在は自動式(1分で最大12袋対応)も選べるようになった。山野茂明技術本部長は養鶏業界に向けて「鶏ふん堆肥を自社で製造・販売する養鶏場様も多い中で、シンメイとして新たな領域でお役に立てれば」としている。
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同社は約30年前から、ブランド卵の顔ともいえる上貼りラベルや、インパックラベルに必要事項を自動印字・貼付(封入)する各機器を自社製造し販売してきた。日付検査カメラ『PC-10』と、堆肥・肥料袋専用プリンター『SMP-650HP4W』はともに長野県の佐久工場で生産する。
詳細・問い合わせはシンメイ本社(電03-3831-3921、F03-3831-7541、Eメール=info@co-shinmei.com)へ。