全農と伊藤忠 飼料畜産事業で提携

全農と伊藤忠商事(株)、伊藤忠飼料(株)は4月22日、グループ会社を含む飼料畜産事業で業務提携すると発表した。
全農と伊藤忠商事は、すでに米国での穀物集荷事業などで協力しているが、国内での牛用飼料の専用工場化に関連して、全農傘下のくみあい飼料と伊藤忠飼料(株)の間でも、配合飼料(養魚用飼料を含む)の受委託製造などに取り組むほか、飼料畜産事業全般にわたり業務提携を推進する。
具体的には、近くワーキンググループを発足させ、(1)飼料製造(牛用飼料製造専用化、鶏・豚用飼料と養魚用飼料の受委託推進)(2)研究開発(研究開発の分担、スピード化)(3)種畜(SPF種豚の能力開発・性能向上、優良種鶏の選定と事業化)(4)環境(家畜排泄物法に対応した環境対策の推進と共同処理施設の運営)(5)原料(新規開発、物流)――の5分野で、実行可能な項目から速やかに取り組むことにしている。「現段階では両グループの経営統合までは考えていない」(伊藤忠飼料)といわれる。
今回の業務提携について、全農と伊藤忠商事、伊藤忠飼料は、広報を通じ「両グループは国際競争・環境規制など、業界を取り巻く厳しい情勢に対応するため、双方の国際ネットワークと国内で培ってきた事業システムを生かし、消費者が求める、安全で安心な商品を生産し、供給する仕組みを構築することによって、わが国の飼料畜産事業の発展に貢献したい」とコメントしている。

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