トレーサビリティーシステム 法制化で義務付けへ

農林水産省は、BSE問題や食品の虚偽表示問題などに関連して、今年4月に、これまでの農林水産政策を大胆に見直す「食」と「農」の再生プランを発表した。
この中で『農場から食卓へ』顔の見える関係を構築するとし、スーパーなどで並んでいる食品が、いつ・どこで・どのように生産・流通されたかなどについて、消費者がいつでも把握できる仕組み(トレーサビリティーシステム)を導入するとともに、食品生産工程履歴のJAS規格化などを検討するとしていた。
このほどまとめた工程表では、14年度に牛肉についてトレーサビリティーシステムを開発するとともに、これを流通段階すべてに義務付ける法制度化を次期通常国会に提出し、15年度からシステムを導入・普及させることを明らかにした。
工程では、14年度には青果物、米、牛肉以外の畜産物、養殖水産物についてもトレーサビリティーシステムの開発に取り組み、15年度から順次導入するが、この中には鶏肉、鶏卵なども含まれている。さらに15年度からは表示項目(品種・産地・原材料など)を検証するための技術開発を行なう。
また、次期通常国会に、食の安全性確保のためにHACCP手法支援法(時限立法)を延長する法案を提出することにしている。
トレーサビリティーは本来、食中毒やBSEなどの危害発生の際に、消費者からさかのぼって原因究明と対策が速やかに実施することを目的とした制度で、実施には大変な社会的コストが伴う。牛肉に関しては、14年5月までに、すべての牛にそれぞれの個体を識別する番号を記入した耳標を装着し、これを管理するデータベースができているが、鶏肉や鶏卵などの養鶏部門ではどうするかは、まだ何も決まっていないのが現実。
と畜場や牛乳加工場で導入が進んでいるHACCPシステムの、食鳥処理場や鶏卵GPセンター、さらには養鶏農場への導入も含めて、今後の推移が注目される。

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