鶏肉相場は堅調に推移

鶏肉相場(日経東京・正肉加重)は、新型コロナウイルス感染症の影響で家庭用などの内食需要の高まりから、国産鶏肉の需要が伸び、9月の月間平均は、もも正肉は前年同月比65円高の610円、むね正肉は同45円高の281円、もも・むね合計は同110円高の891円となった。

業務(外食)、加工需要の減退は続いており、9月現在の輸入鶏肉の需要について日本食肉輸出入協会の鶏肉輸入動向検討委員会は「新型コロナウイルスの影響により外食需要が回復していないことから、輸入鶏肉には厳しい状況が続いている。このため、輸入鶏肉の国内価格も上昇する気配はなく、ブラジルの生産量が維持されていることもあって、当面は輸入価格に変動はないと見込まれる」とし、輸入量は8月4万3700トン(前年同月比13.5%減)、9月4万4500トン(同17.0%減)、10月4万4500トン(同13.7%減)と予測している。

農畜産業振興機構の鶏肉需給予測では、10月の生産量は前年同月比2.3%増の14万6900トン、輸入量は同13.7%減の4万4500トン、出回り量は同1.4%増の19万5100トンとしている。

今後も家庭用需要が増加が見込まれ、業務・外食の一部のチキン需要の増加もみられる中で、鶏肉相場は堅調に推移するとみられる。