震災から10年 伊達物産と農林中金が連携し香港に輸出 伊達鶏入りのおにぎりを現地で販売

香港に輸出し現地のドン・キホーテ2店舗で販売した

赤べこ、桃、養鶏、稲作など郷土の誇りもPR

伊達鶏の肉がぜいたくに『ゴロッと』入るおにぎり

伊達鶏の味を香港へ――。鶏肉インテの伊達物産㈱(清水建志社長―本社・福島県伊達市)は2月23日~3月7日に香港のドン・キホーテ店舗で開かれた「ふくしまプライド。フェアin香港」に参加し、伊達鶏入りの『肉ゴロッとおにぎり』を販売した。

同社はコロナ禍で外食市場が縮小してから、新たな販売先を模索。農産物輸出のノウハウを持つ農林中央金庫福島支店と連携し、県や全農のバックアップも得て輸出につなげた。

フェアは2月23~28日にドン・キホーテOPモール店、3月1~7日に同パールシティ店で催され、1個400グラムと特大サイズの『おにぎり』を毎日50個用意し、26香港ドル(1香港ドル14円換算で約364円)で販売した。

同支店の担当者は「同社は10年以上前から香港の焼き鳥店への販売構想を持っていたが、東日本大震災によって頓挫していた。輸出規制で苦労し、時間もかかったが、私たちとしても同社の想いは重々分かっている。地元でリーピーターの多い商品のため、単発で終わらず、継続的に輸出をサポートしていきたい」と話している。

伊達物産の肉ゴロッとおにぎりは、同社が運営する『まちの駅やながわ』でスタッフの〝まかない飯〟として食べられていたメニュー。ゴロゴロ肉そば・うどんに使用する麺つゆをご飯に混ぜ、伊達鶏の肉と一緒に握っている。18年に商品化し、1日1500個が売れる日もあるという。(一社)全国スーパーマーケット協会の『お弁当・お惣菜大賞2019おにぎり部門』では日本一を獲得している。