光触媒導入プロジェクトをスタート ファッコ・ジャパン

ファッコ・ジャパン㈱(マッシモ・フィンコ社長―本社・京都市)は、鳥インフルエンザ対策やカビ・臭気への対策として、光触媒を各種設備に施工するプロジェクトを始めた。

各種のウイルスや細菌の不活化作用が確認されている、日本光触媒センター㈱の光触媒剤「サガンコート」を、設備機器にコーティングするサービスを行なうもので、ファッコ・ジャパンは日本の養鶏業界での同製品の独占取り扱い店となった。

光触媒剤の主成分は二酸化チタンで、光が当たると表面に酸化分解力を持つ活性酸素が発生し、ウイルスの体を構成しているたんぱく質を分解する。高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルスを使った北里大学の試験では、塗布から48時間後のウイルス低減率が99.99%以上となった。アデノウイルスの試験では、塗布から4時間後の低減率は68.24%。ネコカリシ(ノロ)ウイルスの試験では、塗布から6時間後の低減率は99.89%だった。

たんぱく質を分解するため、細菌やカビなどの微生物も低減し、大腸菌は24時間で8割近く低減した試験結果が出ている。汚れがつきにくくなることから、清掃の負担低減を目的とした外壁やファンなどへの施工も可能で、臭気のもととなるアンモニアやトリメチルアミン、硫化水素も減少させるとのこと。

洗浄にも強く、光触媒コーティングを施したTシャツを30回洗っても効果が約7割残った試験結果がある。舎内設備には、LEDや蛍光灯などの可視光での反応に特化した製品(サガンコートTPX-HL)を使用するため、太陽光が当たらない箇所でも効果が得られ、光の量が少ない場所でも、大腸菌などの不活化効果が得られることを確認している。

同剤は、これまで教育施設や病院、公共施設などへの施工事例が多い。既存の生産設備の場合は有機物や汚れを除去してから塗布する必要があるものの、新しい設備の場合はそのまま塗布でき、更衣室やドアノブ、ファンなど、危害要因の侵入経路になりやすい箇所や心配な設備などを、同社と相談しながら選んで施工することも可能とのこと。

詳細はファッコ・ジャパン(電075-672-0324、Eメール=knabika●facco.jp)へ。

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