ナベルの「パック総合検査装置PAC001」 〝汚れ〟も〝割れ〟検出

クレームゼロへ品質を均一に

新たに開発したパック総合検査装置「PAC100」

㈱ナベル(南部邦彦社長―本社・京都市南区西九条森本町86)は、業界で初めて、パックに入った鶏卵の〝汚れ〟と〝割れ〟を上面と底面から一度に検査する「パック総合検査装置PAC001」を販売する。

同装置で検出できるものは「黒色の糞が付いた卵」「白色の糞が付いた卵」「白身が濃く付いた卵」「黄身が付いた卵」「割れた卵」「中身が抜けた卵」「ピンホール状の穴が開いた卵」「卵が充填されていないパック」など。

GPセンターでは、汚れた卵や割れた卵によるパック製品の手直し作業の発生頻度が高く、包装ラインの停滞による生産能力の低下につながっていた。また、光沢のあるプラスチックパックを通しての検査は、作業者のスキルによる個人差も課題とされていた。加えて、パック詰め作業の自動化が進む包装ラインでは、製品検査の自動化が望まれていた。

鶏卵業界の包装ラインでは、1人がパックの上面を検査し、もう1人がパックの底面を検査するのが一般的であったが、新開発の「パック総合検査装置PAC001」では、上面と底面を一度に検査でき、時間もコストもかからない。また、光の照射方法の研究と、長年蓄積してきた画像解析技術により、多様な汚れや割れを高精度で安定して検出できるため、製品の品質の均一化が図れるほか、検査時間の短縮、包装ラインの停滞防止や人件費の削減も期待できる。同装置の特徴は次の通り。

①複数のカメラを配置することにより、汚れと割れを一度に検査できる

②新しく採用したコンベヤにより、パックの上面と底面を一度に検査できる

③光の照射技術と高度な画像解析により、多様な種類の汚れ、割れを検出できる

④パックのふたをする前に検査できるため、手直しが簡単にできる

処理能力(最大)は4000パック(4万卵)/時 。電源容量は10.7A。対応パックは2~5×2列の透明なパック。対応コンベヤ速度は17~19メートル/分。寸法は幅1000×高さ1760×奥行き440(各ミリメートル)。