処理禁止の多い要因は削痩および発育不良、腹水症
厚生労働省が公表した平成27年度乳肉関係統計資料(本紙前号既報)によると、27年度の食鳥検査羽数(大規模食鳥処理場147場分、確報)の合計は前年度比3.6%増の7億7734万9896羽であった。このうち、ブロイラーは3.3%増の6億9402万4847羽、成鶏は6.5%増の8289万3024羽、あひるは7.0%増の43万2025羽、七面鳥は0羽(前年度は4羽)。
ブロイラーの検査羽数が最も多いのは鹿児島県で、上位3県で全体の55.4%(前年度55.9%)を占めている。
ブロイラーの食鳥検査による処理禁止は前年度比0.6%減の246万2714羽、全部廃棄は8.0%増の654万8414羽、一部廃棄は1.0%減の1764万5623羽。
ブロイラーの処理禁止の要因は、削痩および発育不良が48.9%を占めて最も多く、次いで腹水症21.3%、変性12.2%、炎症6.9%、放血不良6.2%。全部廃棄では大腸菌症が37.7%を占め、次いで腹水症16.2%、伝染性コリーザ12.2%、炎症9.8%、変性と削痩および発育不良が各9.0%。一部廃棄では炎症が85.2%を占め、次いで出血7.6%、変性5.4%であった。
成鶏の検査羽数が最も多いのは茨城県で、上位3県で全体の51.6%(前年度52.6%)を占めた。
成鶏の食鳥検査による処理禁止は前年度比1.5%減の60万7325羽、全部廃棄は0.9%増の44万7769羽、一部廃棄は1.3%増の46万7120羽。
成鶏の処理禁止の要因は、削痩および発育不良が31.5%を占めて最も多く、次いで腹水症22.0%、放血不良20.0%、炎症13.5%。全部廃棄では腫瘍が38.2%を占め、次いで炎症27.5%、腹水症9.6%、削痩および発育不良8.6%。一部廃棄では炎症が34.2%を占め、次いで出血26.5%、腫瘍15.8%であった。
食鳥処理場数は、大規模食鳥処理場が147か所(前年度148か所)、認定小規模食鳥処理場が1870か所(同1946か所)であった。