三共技研がバウムクーヘンオーブンと小型割卵機『ワルサー』2種をモバックショウ2015に出展 養鶏の6次産業化に貢献 6月のIPPSでも展示

㈱三共技研(近藤知博社長―本社・千葉県八千代市勝田台北2-11-10)は2月18日から21日まで、製菓・製パン業界の専門展『モバックショウ2015』に出展した。従来モデルを小型化した新製品『バウムクーヘンオーブン』(㈱ソーキナカタ製)を披露したほか、高性能小型割卵機『ワルサー3000』と、ミニ割卵機『ワルサー1800』のデモンストレーションも実施。各機の導入を国内市場だけでなく、春節真っ只中の中国人ら、海外からの来場者にも提案した。

三共技研は養鶏の6次産業化に貢献しようと、スイーツ作りに取り組む生産者に『バウムクーヘンオーブン』を販売してきた。小型モデルの開発経緯について近藤社長は「もっとコンパクトで低価格にすれば、養鶏家もエントリーモデルとして導入しやすいと考えた。卵の直売所からの要望も踏まえたうえで、専門メーカーのソーキナカタさんに製造を依頼した」と話す。
小型モデルは幅75.8センチ×高さ79.2センチ×奥行き89センチと省スペースを実現。電気式のためガス工事は不要で、価格は180万円(税別)まで抑えた。
バウムクーヘンの焼き方は従来モデルと同じで、めん棒が回転しながら生地を巻きつけ、バーナーで焼成。焼けた層の上に、再び生地を巻きつけて焼く作業を繰り返すことで、しっとりとした食感の本格的なバウムクーヘンができ上がる。
操作はタッチパネル方式。安定した温度で焼成できる『温調アシスト機能』付き。作業者は生地を流し込むだけでOKだが、火力や時間を微調整しながら焼くマニュアルモードもある。
近藤社長は「養鶏家の皆様にとっては、製菓・製パンの専門業者とは違って400~500万円の菓子製造機はハードルが高い。バウムクーヘンオーブンにしても、まずは小型モデルから始め、良く売れるようであれば従来モデルを導入してもらえれば良いのではないかと思う。小型モデルは6月の国際養鶏養豚総合展(IPPS)でも展示・販売の予定で、性能の高さと、コストパフォーマンスの良さを実感してほしい」としていた。
また、高性能小型割卵機『ワルサー3000』(1時間3000卵処理)と、さらにコンパクトなミニ割卵機『ワルサー1800』(同1800卵)による割卵の実演も注目を集めた。
両機ともワルサー専用のクラッキングユニットによって、手割りに近い割卵ができる。卵の補充の手間を減らす自動供給装置も標準装備し、パン店や直売所の店内にも置ける大きさ。ボディカラーは、店舗の雰囲気に合わせたオーダーが可能。オプションで不良卵検卵台、卵黄・卵白セパレーターも装着できる。
近藤社長は、興味を示す来場者にはバウムクーヘンオーブンと合わせて提案し、「人手不足が深刻となる中で、ワルサーとバウムクーヘンオーブンをセットで設備導入すれば、さらなる省力化を図れる。ワルサーは、このような展示会では必ず売れる機械だが、今回も山陰地方の養鶏業者との商談が成立した」と笑顔をみせていた。
【小型の『バウムクーヘンオーブン』を新発売。近藤社長が焼き方を説明した(左)。1時間に1800個の卵を割る『ワルサー1800』(右)】

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