安全な鶏肉生産へ「衛生管理ハンドブック」作成 農林水産省
農林水産省消費・安全局は8月19日、食中毒菌のまん延を防ぐためにまとめた『鶏肉に関する生産衛生管理ハンドブック』を公表した。生産者自身が衛生管理ができているかどうかを確認できるチェックシート付き。生産者編と指導者編に分け、農場段階でカンピロバクターやサルモネラなど、食中毒の原因となる微生物の繁殖を抑える飼養方法を提案している。
食中毒の発生を防ぐためには、農場、加工・流通、消費のそれぞれの段階で、適切な取り組みを行なうことが大切である。今回の『鶏肉の生産衛生管理ハンドブック』は、カンピロバクターやサルモネラなどの食中毒菌が農場に侵入し、まん延することを防ぐために効果が期待される対策をまとめたもの。
カンピロバクターやサルモネラなどの食中毒菌は、鶏に感染すると消化管内で増え、鶏の糞便とともに大量の菌が排泄され、鶏舎内の鶏に感染が広がる。いったん農場や鶏舎に侵入すると、鶏への感染や、感染の拡大を防ぐことは非常に難しいため、(1)農場や鶏舎内への侵入を防ぐ(2)鶏舎内での感染の拡大を防ぐ――ことが重要になる。