食品衛生法違反は1,992件

厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課は4月24日、食肉販売施設など10万3,100件で行なった適正表示の徹底についての立ち入り調査・指導結果を発表したが、うち1,992件で食品衛生法に違反する事例が確認された。
今年1月下旬から、食肉の偽装表示問題が相次ぐ中、各都道府県が3月中旬から4月末の期間に、食肉をはじめ食品製造加工・販売施設への監視を強化し、立ち入り調査・指導を行なっているもの。今回は3月29日までの結果を中間的に取りまとめた。
調査結果によると、食肉販売業、食肉処理業、食肉製品製造業、乳処理業、乳製品製造業、その他製造・加工業者など全国約120万施設のうち、10万3,100施設に対して立ち入り調査・指導を実施し、食品衛生法に違反する事例1,992件が確認された。業種別内訳では、食肉販売業(スーパー含む小売店)が1,282件、食肉処理業319件、食肉製品製造業9件など。
違反事例は、(1)表示そのものがなかったものが317件(15.9%)あったほか、(2)使用・保存方法の記載漏れ506件(25.4%)(3)期限表示の記載漏れ438件(22.0%)(4)製造加工者の名称・所在地の記載漏れ340件(17.1%)――などで、食品衛生法上必要な表示がないものが多かった。このほか、旧社名や旧所在地を表示しているなど、名称・所在地の誤記などの記載不十分が326件(16.4%)あった。
都道府県は、営業者に(1)その場で口頭により指導したものが1,856件(93.2%)(2)監視指導票などを交付し改善を求めたものが131件(6.6%)(3)営業禁止処分5件(0.3%)――などを行ない、食品衛生法上正しい表示を付した食品が販売されるよう指導や処分などの措置を行なった。営業禁止は鹿児島くみあいチキンフーズの5施設。
同課では「営業者では表示に関する知識が不十分なため、誤記や記載漏れなどが多数見つかった。今後は、都道府県と連携し、表示制度の周知徹底を引き続き指導していく」としている。

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