2つの飼料事業再編を認定 農業競争力強化支援法で
農林水産省は7月5日、農業競争力強化支援法に基づき、新たな設備導入に必要な資金の低利融資や税制特例を受ける2つの飼料事業再編計画を認定した。
1つは日清丸紅飼料㈱(水本圭昭社長―本社・東京都中央区)と西日本飼料㈱(大成文雄社長―本社・岡山県倉敷市)、明治飼糧㈱(羽川義人社長―本社・東京都江東区)から提出された事業再編計画で、関東地区では明治飼糧と日清丸紅飼料が共同で鹿島に新会社を設立して明治飼糧鹿島工場分を移すとともに、日清丸紅飼料鹿島工場の牛用飼料の製造を移管する。関西地区では日清丸紅飼料の子会社である西日本飼料へ明治飼糧が出資し、同社加古川工場の牛用飼料の製造を移管(加古川工場は移管後閉鎖)する。計画の実施時期は令和元年7月~令和5年3月。
もう1つは、ホクレンくみあい飼料㈱(北里清和社長―本社・北海道札幌市)と雪印種苗㈱(高山光男社長―本社・北海道札幌市)の2社が、老朽化したそれぞれの苫小牧工場の更新に当たり、合弁会社「ホクレンくみあい・雪印飼料㈱」を設立して新工場を建設し、集約化する(各社の苫小牧工場は廃止)。計画の実施時期は令和元年7月~令和6年3月。
2つの事業計画では、牛用飼料製造工場の集約によって、製造費の低減と、安価で安全な製品の供給を行なうことで畜産農家の経営コスト削減に貢献する。いずれも事業再編に伴う従業員の解雇はない。