悪臭関連が全体の52.2%、苦情発生率は横ばいの2.0%

農林水産省生産局畜産部畜産振興課は、このほど令和2年の畜産経営に起因する苦情発生状況をまとめた。

苦情発生戸数は1386戸で、前年に比べ105戸減少した。苦情発生率は2.0%で、最近4年間はおおむね横ばいで推移している。

畜種別の苦情発生戸数の割合は、乳用牛27.2%(前年26.1%)、肉用牛24.0%(同23.5%)、豚24.4%(同26.0%)、採卵鶏14.2%(同14.6%)、ブロイラー5.7%(同5.4%)で、過去3年と同様の傾向にあった。

苦情の内容別の苦情発生戸数の割合は、悪臭関連が52.2%(前年52.2%)、水質汚濁関連が20.8%(同20.6%)、害虫関連が10.4%(同13.2%)、その他が16.6%(同13.9%)で、過去3年と同様の傾向にあった。

畜種別の苦情発生率は、乳用牛2.6%(前年2.6%)、肉用牛0.8%(同0.8%)、豚7.8%(同9.0%)、採卵鶏9.3%(同10.3%)、ブロイラー3.5%(同3.6%)で、過去3年と同様な傾向であった。

また、飼養規模別でもブロイラーを除く各畜種は飼養規模が大きくなるほど苦情発生率が高く、過去3年と同様の傾向にあった。

今回から、新規の苦情発生戸数を調査した。全体の苦情発生戸数から新規の苦情発生戸数を除いた、同一経営体に対する繰り返しの苦情発生戸数の割合は、乳用牛57.0%、肉用牛42.0%、豚69.8%、採卵鶏72.1%、ブロイラー65.8%であった。令和2年は、全体の約4割が新規の苦情であったが、約6割は繰り返しの苦情であった。

畜産経営に起因する苦情の畜種別・内容別発生戸数(令和2年)