鶏肉、鶏卵の消費行動 JC総研 2017年調査

「毎日食べる」との回答 近年は増加傾向で推移

(一社)JC総研は、「農畜産物の消費行動に関する調査結果(2017年度調査)」をまとめた。これまで個別に実施していた米、野菜・果物、畜産物などを今回は一括し、インターネットを通じて北海道を除く全国の2162人を対象に2017年12月15~19日に調査した。鶏肉、鶏卵を中心とした調査結果の概要は次の通り。

摂取頻度は前年並み
家庭・自宅で調理をする人に、肉や卵を一週間のうちに何日食べているかをたずねた。

『週に1日以上食べる』(「毎日」+「週の半分以上」+「週に1~3日」)との回答は、牛肉では33.6%(前年30.5%)、豚肉は73.2%(同72.9%)で増加したが、鶏肉は64.3%(同64.5%)でわずかに減少した。

卵は85.0%(同84.8%)で微増した。

卵の摂取量はやや増
家庭で1年前の摂取量の増減をたずねると、食肉合計では「変わらない」が74.5%(前年70.2%)と大きく増加した一方、「増えた」が8.8%(同10.0%)、「減った」が11.1%(同14.3%)、「食べていない」が1.1%(同1.5%)と減少した。

国産牛肉は、「増えた」が6.5%(同5.6%)とわずかに増加し、「変わらない」が63.2%(同63.4%)、「減った」が19.0%(同20.5%)、「食べていない」が5.2%(同5.5%)でわずかに減少した。

国産豚肉は、「増えた」が9.0%(同9.3%)とわずかに減少し、「変わらない」が72.7%(同72.6%)、「減った」が11.1%(同11.4%)、「食べていない」が1.9%(同1.6%)となった。

国産鶏肉は、「増えた」が10.3%(同10.9%)とわずかに減少し、「変わらない」が71.8%(同71.0%)、「減った」が9.5%(同10.0%)、「食べていない」が2.8%(同3.1%)となった。

輸入食肉は、「増えた」が牛肉7.2%(同5.8%)、豚肉5.5%(同5.2%)でわずかに増加したが、輸入鶏肉が「増えた」との回答は3.2%(同4.2%)で前年より減少した。

卵は「増えた」が13.0%(同12.6%)、「変わらない」が74.7%(同73.3%)、「減った」が8.1%(同9.5%)、「食べていない」が0.9%(同1.0%)となった。

食肉購入時の国産と外国産の選択
食肉購入時に、国産と外国産のどちらを選択したかをたずねると、『国産選択』(「国産しか買わない」+「国産を買うことが多い」)は牛肉58.9%(前年59.9%)、豚肉68.3%(同72.3%)、鶏肉72.7%(同73.8%)でいずれも減少した。このうち、「国産しか買わない」は鶏肉が51.9%(同50.7%)で増加したが、「国産か外国産か分からない(こだわらない)」は牛肉3.4%(同4.3%)、豚肉3.8%(同4.5%)、鶏肉3.9%(同5.1%)と減少した。

特売卵を選ぶとの回答が増加
卵を購入する際の基準(複数回答)について、トップは過去4年間の調査と同様に「消費期限まで余裕」となったが、回答割合は52.3%(前年56.8%)に減少。2位の「10個入りパック」が51.8%(同48.5%)に増加し、トップに肉薄した。

3位は「特売やタイムサービス品」で44.3%(同41.6%)に増加。

以下は「地元または近県産」18.3%、「Lサイズ」11.6%、「決めている価格以下」9.9%、「茶色の卵」7.3%、「Mサイズ」7.0%、「見切り品等」5.9%、「6個入りパック」5.1%、「特殊卵・栄養強化卵」4.5%、「有名な産地」4.1%、「非遺伝子組み換え飼料で飼育」3.8%――などと続く。

卵の購入時に基準としている価格については、トータルでは100~199円が60.8%(同63.3%)を占めた。年齢層別では、20代の100円未満と100~149円の比率が他の年齢層と比較して大きい。

卵を家庭で毎日食べる人は4人に1人
家庭で料理をする人に、畜産物を食べる頻度を聞いたところ、鶏肉は「毎日食べる」が2.2%(前回1.0%)、「週の半分以上は食べる」が12.0%(同10.8%)でいずれも増加した。

卵は「毎日食べる」が25.6%(同24.0%)、「週の半分以上は食べる」が26.8%(同30.6%)となった。

鶏肉・鶏卵とも「毎日食べる」との回答は過去4年間、増加傾向で推移し、鶏肉は14年の0.8%から1.4ポイント、卵は21.4%から4.2ポイント増えている。

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