全農、トン500円値上げ 1~3月配合飼料価格

トウモロコシ値上がりと円安

JA全農は12月21日、2019(平成31)年1~3月期の配合飼料価格を全国全畜種総平均でトン当たり約500l円値上げすると発表した。商系メーカーも値上げするとみられる。

平成30年度の配合飼料価格は、第1四半期(4~6月)と第2四半期(7~9月)が値上げ、第3四半期(10~12月)が値下げで、年度内では今回が3回目の値上げ。26年4月以降の改定額を計算すると、26年1~3月期より800円しか安くなっていない。

今回の値上げの要因はトウモロコシの値上がりと円安。米中間の貿易摩擦で期末在庫が増加した大豆は値下がりし、大豆かすは安くなっている。飼料関係者によると、値上がり幅が大きかった輸入麦や稲わらを使う大家畜への影響が大きい。

全農が発表した飼料情勢によると、現在、トウモロコシは380セント/ブッシェル前後、大豆は340ドル/トン前後、海上運賃は50ドル/トン前後、為替は1ドル=113円前後で推移しており、今後は①トウモロコシは底堅い推移②国内大豆かすは値下がり③海上運賃と為替は現行水準での推移――を見込んでいる。