キユーピーなど異業種3社が関東~九州で共同輸送
キユーピー㈱(本社・東京都渋谷区)は8月22日、ライオン㈱(本社・東京都墨田区)、日本パレットレンタル㈱(略称・JPR、本社・東京都千代田区)の異業種3社で、船舶による共通トレーラーを利用した共同幹線輸送を開始した。
これまで3社は個別でトラックなどを手配し、商品・機器を輸送(キユーピーは関東~九州、ライオンは四国~関東、JPRは九州~関西)してきたが、ドライバー不足や物流費の上昇、CO2削減などの昨今の課題を受けて、共通の課題を持っていた3社が共同輸送の検討を始め、今年6月に関東~九州間の往復(総移動距離2811キロメートル)で共同幹線輸送のテストを実施した。
この結果、実車率(総移動距離のうち貨物を積んだ距離の割合)の向上やドライバーの労働環境改善、CO2排出量の削減などの効果が得られたことから、8月22日から3社による共同幹線輸送を本格稼働したもの。
積載するのは、キユーピーの調味料と加工食品、ライオンのハンドソープとボディソープ、JPRの物流機器(パレット)など。総移動距離のうち2787キロメートルで貨物を積載するため、実車率は99%を超え、車両の有効活用やドライバーの労働環境改善(運行スケジュールの明確化)、フェリーの定期便利用による配車工数の削減も可能となる。
船舶へのモーダルシフト(輸送手段の転換)や実車率の向上、無駄のない運行、車両の有効活用により、CO2排出量は個社単位での輸送時より62%以上低減する。