『IB生「科飼研」JPⅢ』を開発 JA全農と科飼研
11月15日までオンラインセミナー開催
全国農業協同組合連合会(本所・東京都千代田区、略称・JA全農)と㈱科学飼料研究所(本社・東京都中央区、略称・科飼研)は、鶏伝染性気管支炎(IB)対策の新ワクチン『IB生「科飼研」JPⅢ』を共同開発し、10月1日に科飼研から発売した。
IBは全国に広く浸潤しており、養鶏場では適切な飼養衛生管理とともに、ワクチン接種によってコントロールしているが、IBウイルスは変異が起こりやすく、様々な遺伝子型が存在するため、地域や養鶏場の流行に合ったワクチン接種が必要とされている。
JA全農家畜衛生研究所が実施したIBウイルスの遺伝子型調査では近年、養鶏場でのJPⅢ型の検出割合が増加傾向にあることから、JPⅢ型への対策の必要性が高まっていると考え、JPⅢ型のIBウイルスに高い有効性を示す弱毒生ワクチンを開発した。
『IB生「科飼研」JPⅢ』の主な特徴は、①鶏の健康を守る優れた有効性②国内分離株・国内生産(ワクチン株=千葉株)③優れた安全性④選べる投与方法――で、養鶏場に合わせて飲水・点眼・散霧の方法で投与できる。
ワクチンの発売を記念して、JA全農と科飼研はIBやワクチンに関する情報を提供するオンラインセミナーを11月1日から11月15日まで開催している。JA全農家畜衛生研究所研究開発室の中西誠氏は「鶏伝染性気管支炎(IB)について」と「最近の鶏伝染性気管支炎(IB)の状況について」と題し、IBの特徴やIBウイルスの近年の流行株の傾向について解説。科飼研開発センターワクチン開発課の髙桑智和氏は「IB生『科飼研』JPⅢについて」と「オイルバスターNBACについて」と題し、今回開発したワクチンの概要や、1ドーズ当たりの注射量を半分の0.25ミリリットルに改良したND、IB、IC-A、IC-Cの4種混合オイルアジュバントワクチンの性能を紹介する。
次のQRコード、またはURL(https://biz.q-pass.jp/f/4617/kashiken)からアクセスすると視聴できる。問い合わせは科飼研動薬部販売企画課(電027-347-3223)へ。