『いいたまごの日』オンラインイベント 日本養鶏協会、日本卵業協会

「たまごニコニコ料理甲子園」決勝大会表彰式

(一社)日本養鶏協会(杉原勲会長)と、(一社)日本卵業協会(米山大介会長)は11月5日、卵の知識や魅力の普及・啓発を図る『いいたまごの日』イベントを共催した。

新型コロナウイルス対策のため、今年もオンライン形式で実施。メイン会場のJA全農たまご㈱本社キッチンスタジオ(東京都新宿区)から「第7回たまごニコニコ料理甲子園」決勝大会表彰式と、人気料理研究家のきじまりゅうた氏による「笑顔になれるたまご料理教室」のもようを動画配信サイト「YouTube」で中継した。

冒頭あいさつした日鶏協の杉原会長は、イベントの参加者や視聴者に向けて「日本卵業協会と日本養鶏協会は例年、本イベントをこの時期に実施しているが、今回も『たまごニコニコ料理甲子園』と『きじまりゅうたのたまご料理教室』を共同で開催する。今回もコロナ禍の影響でリモート形式による開催となり、参加者の皆様は準備で大変だったと思う」と述べて謝意を表したうえで、「国際鶏卵委員会(IEC)の最新データによると、日本人の1人当たり年間鶏卵消費量は340個と、世界第2位の水準になっている。研究が進むにつれ、健康な人は卵を1日2個以上食べても脳卒中や心臓病に影響がないことが分かり、むしろ健康の維持や増進のためにも積極的に食べるのが良いと言われるようになっている。このイベントへの参加を通じ、さらに卵を好きになっていただき、今後とも卵料理に親しんでいただければ」と呼びかけた。

料理研究家・たまごソムリエのゆかりさんが司会を務め、全プログラムの終了後、日卵協の米山会長が「卵は、日本人の食生活になくてはならない食材。お米やパンを食べない日があっても、卵だけは毎日のように食べているという意味では、主食に近い食べ物だと思っている。そんな卵を我々は日々、一生懸命、誇りを持って生産している。卵を使って皆さんが様々な創作料理を提案してくれることは、本当にうれしく、頼もしい限りである。ぜひこれからも、卵の素晴らしさを周りの人に広めていってほしい。来年も素晴らしい新作にめぐりあえることを楽しみにしている」とあいさつして閉会した。

グランプリは近畿代表 たまニコ料理甲子園

「第7回たまごニコニコ料理甲子園」には、全国の高校から約1300作品の応募があり、一次・二次予選を経て選ばれた全国6エリアの代表が決勝大会に参加。各校をウェブ会議システム「Zoom」でつなぎ、作品をオンライン中継で紹介しながら、各代表選手のこだわりが詰まった料理の特徴や、卵の使い方などをゆかりさんがインタビューした。

審査員は、牧野直子氏(スタジオ食〈くう〉代表、料理研究家、管理栄養士、審査委員長)、峯木眞知子氏(東京家政大学大学院人間生活学総合研究科キユーピー・東京家政大学タマゴのおいしさ研究所特命教授、管理栄養士、農学博士)、きじまりゅうた氏(料理研究家)、中西沙代氏(JA全農たまご所属、管理栄養士、三ツ星タマリエ、たまご料理研究家)が担当。

所定の審査基準を基に厳正に審査した結果、グランプリは近畿エリア代表、関西大学第一高校の加島奈歩さん(作品名=だし巻真薯揚げ ジャージャーのせ)【写真上】が獲得。賞金の10万円と、副賞のたまご1年分(1日2個で730個)が贈られた。近畿エリア代表のグランプリ受賞は2年連続。

準グランプリ(賞金5万円と、たまご半年分=365個)は関東エリア代表、東京都立農業高校の桑原琉斗さん(半熟卵の生ハム巻きinゼリー)【写真上】が受賞。

食味が優れた作品に贈る「デリシャス賞」は九州・沖縄エリア代表、福岡県立久留米筑水高校の立野瑠華さん(ふわふわ玉子の2層テリーヌ)。「アイデア賞」は中国・四国エリア代表、岡山県立井原高校の高村幸花さん(桜舞い散るトロトロ茶椀蒸し)。「栄養満点賞」は北陸・東海エリア代表、福井県立福井農林高校のチーム「ハロウィンウィッチ」(代表=柴田夏希さん、パンプキントルティージャ)。「彩(いろどり)賞」は北海道・東北エリア代表、山形県立山辺高校の橋間延之さん(とろりと流れ出す きみのサラダ)が受賞した。

牧野審査委員長はグランプリ作品について「だし巻きと真薯揚げ、ともに和食をイメージする料理のため、まず鶏がらスープの味付けが発想しにくく、このふわっとした味付けの料理に、パンチのあるジャージャーの組み合わせが良かった。残りもので調理でき、子供からお年寄りまで食べられる点、だし巻きとジャージャーのどちらにも卵が入り、どちらも単独で使えるなど汎用性が高い点、見た目も華やかな点などが、審査員の皆さんの評価が高かったポイントと思う」と説明。

加島さんは「これまでのコンテストでグランプリを取ったことがないのでびっくりしています。料理部生活の中で一番の思い出になると思います」と喜びのコメント。

牧野審査委員長は総評の中で、選考過程について「約1300作品から選ばれた6作品であり、受賞者の皆さんには本当に自信を持ってほしい。それぞれ良いところがあり、審査員も選考に非常に苦労した」と説明。関係者への謝意を述べた上で「皆さんはもう〝たまご大使〟。コロナ禍の中で、卵は元気に欠かせない食材でもあるため、友人やご家族に、おいしい卵料理を作っていただき、ますます卵を料理に使って楽しく元気に過ごしていただきたい」と述べた。

きじまりゅうた氏のたまご料理教室

卵で笑顔に!!料理を楽しく紹介

昨年に続き、『いいたまごの日』の料理教室を担当したきじまりゅうた氏は、「カリカリめだま焼きのしらす丼」と「冷凍卵のめだま焼き―お好み焼き風小丼」の作り方を紹介。

「カリカリめだま焼きのしらす丼」【写真上】は、ご飯としらす、目玉焼きに、焼き海苔と細ネギを乗せた料理。卵の水様卵白を、あめ細工状にフライパンに薄く乗せてから焼くことで、カリカリの卵白が乗った見た目も華やかな丼に仕上げている。

「冷凍卵のめだま焼き―お好み焼き風小丼」は、ご飯とキャベツ、冷凍卵の目玉焼きに、紅しょうがとマヨネーズ、ソース、揚げ玉を合わせることで、お好み焼きの味が楽しめる丼。冷凍卵を縦に切ることで、1個の卵から2つの目玉焼きを作る技を披露し、冷凍することで卵の水分がほどよく抜け、味が濃くなることを紹介。

巧みなトークで参加者を笑顔にしながら「いいたまごの日。ぜひおうちでも料理をつくって、1日2個、卵を食べてください!」と呼びかけた。

イベントのもようはYouTubeチャンネル「たまごニコニコ大作戦!!」(https://www.youtube.com/watch?v=HBrhDA7lGHY)で公開している。