エコナパックの需要が拡大 ダイヤフーズ
ダイヤフーズ(株)(加茂守社長―本社・大阪府池田市)は、安全・安心・環境配慮をコンセプトに、リサイクル材料を中間層に使用した3層構造のA―PETシート『エコナパック』を開発したが、生産・販売を同製品に集中させたことから、需要が拡大しているという。
同社は、エコナパックが採用される理由を「防虫・防塵・鮮度保持効果などの特徴が認められた結果である」と分析。現在、大手鶏卵生産者から全農、生協など大手鶏卵流通業者まで幅広く採用されているとのこと。
エコナパックは、A―PET積層シート(バージン材/リサイクル材/バージン材)を使用した鶏卵パック(特許取得済み)で、廃PETボトルなどのリサイクル材使用の環境配慮性と安全・安心が大きな特徴。加えて簡易密封式の形状によってPET樹脂の特性であるガスバリアー性を生かすことができ、鮮度保持特性を発揮するほか、ハエ・虫などの侵入を防止する効果もある。
最近は、ミニテープシーラー「ハッターくん」との併用が増えてユーザーから好評を得ているが、これは(1)パッキング時の衛生管理の徹底(2)自動化(3)不良パックのロス防止、などによるものと思われる。
同社のリサイクル材の有効活用を主体にした一連の取り組みは、第3者機関の厳密な検査を受けて作成した「ダイヤフーズ(株)環境レポート」の中でも高く評価されている。
新しい取り組みとしては、生分解性プラスチックを使用した鶏卵・食品容器の開発。シート生産から成形までの一貫生産の技術面に加え、大きな問題点とされていた経済面にも対応できるように、原料メーカーとともに開発を進めている。
一方、トレーサビリティ(生産・流通履歴追跡)システム支援容器として「生産者ラベル付きイチゴパック」を発売。この容器は、全農おおいたの「環境に優しい」、しかも「生産者の顔が見える」ための容器がほしいとの要望に応え開発したもので、消費者からは「生産者を確認しやすい」と、生産者からも「責任感をもって生産しなければ」と、さらなる生産マインドの高揚につながった、と関係者から非常に好評である。
大分以外の九州地区や他地域からも、このラベル貼付容器の引き合いが増えているとのことで、同社ではさらにノウハウを加えた改良型トレーサビリティ支援容器・パックの開発にも取り組んでいる。詳細は、同社(電072・753・3330)へ。