時間2,000枚処理の新型トレイ洗浄機・乾燥機を発売 エコノス・ジャパン

(株)エコノス・ジャパン(星田真一社長―本社・静岡県小笠郡菊川町吉沢491-1)は、このほど同社の主力製品の1つで、多くの納入実績を持つトレイ洗浄機TW―1200(時間1,200枚処理)の次世代型として、時間2,000枚処理の高速トレイ洗浄機TW―2004と、単独でも機能する完全乾燥と加熱殺菌ができる乾燥機TD―2004を同時に発表した。
時間2,000枚を洗浄し、完全乾燥できる装置としては業界初である。
2004の意味は、2,000枚処理と2004年に開発したことをもじって、TW―2004としたもの。
共に12月1日からの発売であるが、すでに初号機(TWプラスD―2004)は、埼玉県のHACCP先進企業への納品が決定している。
エコノス・ジャパンは、養鶏業界に衛生管理のソフトやオゾン、パルス光などの各種殺菌システムを提供してきた企業として知られている。
最近では飲料業界で、同社のパルス光殺菌装置が、紫外線に代わるキャップ殺菌の主流となるなど、他業界でも活躍している。また過熱蒸気を応用した焼成機や、ゆで卵製造装置も好評であるほか、大型の炭化装置も2号機の稼働に向けて準備中である。
今回の新型トレイ洗浄乾燥機開発の背景は、時間10万卵以上の洗卵選別機が一般的になるなど、短時間高速処理の時代に入っており、トレイ洗浄機も時間2,000枚以上の能力のものが求められるようになってきたことと、HACCPの浸透によって、高速化に併せて強力な洗浄力・殺菌力・乾燥能力・清掃性などが求められ、多くの開発要請が寄せられたためである。
高速処理を実現し、しかも洗浄・乾燥力などを従来機以上の能力にするという相反する課題を具現化するため、1年半の開発期間を経て、自動投入から完全乾燥までを十分満足できる高速トレイ洗浄機と乾燥(殺菌)装置が開発された。
搬送方法を平面から縦型にするなど、多くの斬新でシンプルなアイデアによって、高速化に伴うさまざまな問題をクリアし、そのニーズに見事に応えている。
大きな課題としては、(1)大量ストックと高速供給のできるデイスペンサーの開発(2)短時間で高効率な洗浄と乾燥システムの確立――等々であったが、縦型搬送の確立によって、従来の平面搬送では実現できなかった高速処理や強力な洗浄・水切りが可能になっている。
特に、姉妹機の乾燥機TD―2004も同搬送を採用したことによって、遠心分離やブラシ乾燥などの複雑でメンテの掛かる方法を取らずに、ごくシンプルな方法で省スペースかつ完全乾燥と熱殺菌を実現した。
ディスペンサー(トレイ投入装置)から完全乾燥までを一貫した新規設計によって、次世代の洗浄・乾燥機となっている。また、両装置ともにワンタッチのメンテナンスハッチを増やし、どこにでも手が届く構造として、メンテナンスや清掃が容易にできる構造になっている。
新型トレイ洗浄機・乾燥機の主な特徴は次の通り。
・新型洗浄機(TW―2004)
(1)ディスペンサー(トレイ投入装置)は、新規開発の横積み供給方式によって、トレイのストック能力は従来の洗浄機の約二倍(約140枚)になり、トラブルの少ない高速供給も可能になっている。従来の縦積み方式では、量をストックしようとすると高く積み上げねばならず、特に女性作業者には負荷が掛かるため、負荷が少なく大量ストックが可能な横積み方式を開発した。
(2)洗浄部は前洗浄(循環水)と本洗浄(一部循環)の2室とし、それぞれに高出力ポンプと特殊ノズル数を倍増させ、洗浄力を格段に向上させている。
(3)リンス部も2室とし、薬液と清水洗浄、2種の薬液など種々の用途に対応できる。
(4)縦型搬送方式の利点を生かした特殊水切りノズルと高出力ブロアーによって、水切り能力が格段に向上した。
・新型乾燥機(TD―2004)
(1)縦型重ね乾燥方式により、省スペースにもかかわらず、長時間乾燥が可能になっている。
(2)乾燥機内でホットエアー(約65度C)による殺菌ができる。
(3)乾燥機の熱源は、電気ヒータか蒸気方式の選択が可能になっている。
(4)乾燥機だけの単独使用も可能で、バッチ処理で一度に250枚のトレイを乾燥殺菌処理することができる。
・共通点
(1)ワンタッチのメンテナンスハッチを多く設けてあり、清掃・メンテナンスが容易な構造になっている。
(2)洗浄機と乾燥機は設置スペースに合わせて、直線・直角・平行など、さまざまな設置組み合せができる。
詳細は同社(電0537・35・0667、F0537・35・0669、http://www.econos.co.jp/またはE-mail:econos@co.jp)へ。

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