鶏用ワクチン『バキシテックHVT+IBD』を発売 BIAHJ
マレック病とIBDを予防 日本初のベクターワクチン
ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン㈱(本社・東京都品川区、略称・BIAHJ)は、マレック病と伝染性ファブリキウス嚢病(IBD)の感染を予防する鶏用生ワクチン『バキシテックHVT+IBD』を全国で発売した。
『バキシテックHVT+IBD』は、七面鳥ヘルペスウイルス(HVT)のゲノムに、IBDウイルスのVP2遺伝子を挿入した日本初の鶏用ベクターワクチン。従来のIBD生ワクチンでは「移行抗体の影響を受けやすい」「鶏群の免疫レベルがバラつく」「飲水投与が煩雑である」などの課題があったが、『バキシテックHVT+IBD』ではこれらの課題を改善し、移行抗体の影響を受けずに効果を発揮する。ファブリキウス嚢を委縮させることもない。
また、従来のマレック病ワクチンと同じように孵化場で接種でき、早期に免疫を誘起して抗体が終生持続するため、1回の接種で鶏群を出荷までマレック病とIBDから防御する。これにより農場でのIBD生ワクチンの接種が不要になる。
『バキシテックHVT+IBD』は、世界初のHVTベクターワクチンとして、ベーリンガーインゲルハイムが2006年にブラジルで初めて発売した。その後、EU諸国、米国、南米諸国、中国などの鶏卵・鶏肉生産国で発売し、すでに75か国以上で累計1000億羽以上の鶏に接種され、世界でもトップクラスの売り上げ実績がある。
BIAHJのミッシェル・コレニオン社長は「『バキシテックHVT+IBD』の導入で、日本の養鶏ワクチネーションを大きく変え、有効性、安全性、利便性で大きな利益をもたらすものと期待している。安全な鶏卵・鶏肉の提供に寄与するとともに、日本の養鶏産業の関係者や獣医師をさらに支援していく」と述べている。
用法・用量は、別売りの溶解用液(商品名=マレック溶解用液「BI」バッグ)で溶解して使用する。
卵内接種の場合は、凍結ワクチンを素早く融解後、1羽当たり0.05ミリリットルとなるよう1アンプルを100ミリリットルの溶解用液で溶解し、18~19日齢の発育鶏卵に1用量(0.05ミリリットル)を接種する。
皮下接種の場合は、凍結ワクチンを素早く融解後、1羽当たり0.2ミリリットルとなるよう1アンプルを400ミリリットルの溶解用液で溶解し、初生ひなに1用量(0.2ミリリットル)を接種する。
問い合わせはBIAHJ(電03-6417-2800、受付時間は平日午前9時~正午、午後1時~5時)へ。