4月の小売り、外食等の販売状況
スーパーは反動減受けるも好調続く
(一社)全国スーパーマーケット協会など食品スーパー3団体は、合計270社・8244店の4月総売上高が前年同月比6.0%減(既存店ベース)の9499億7517万円になったと発表した。
前年の好業績を受けた反動減が続くが、前々年同月との比較では4.4%増。3団体は「生活が大きく変化しているため、前年同月比に必要以上に振り回されることはない」としている。
畜産品は前年同月比10.7%減(前々年同月比6.7%増)の1125億1865万円。卵を含む日配品は7.8%減(同6.2%増)の1875億2298万円。総菜は8.0%増(同3.4%増)の982億1581万円。焼き鳥は堅調、揚げ物は好調、ハムと加工肉は反動減が大きい。
生協宅配は好業績の前年を超える売上高
日本生活協同組合連合会によると、全国65の主要地域生協の4月総供給高(売上高)は前年同月比2.4%減の2424億8200万円で、1年2か月間続いた前年超えがストップ。ただ前々年同月比では13.3%増と、引き続き消費者の支持を集めている。
このうち、宅配は前年同月比1.3%増(前々年同月比18.7%増)の1599億5400万円で、利用者数が伸びた前年をさらに上回った。店舗販売は9.1%減(5.3%増)の773億4700万円。
大手チェーンストア、焼き鳥や揚げ物人気
日本チェーンストア協会は4月の大手チェーンストア販売概況(会員56社・1万1804店)について、総販売額は前年同月比6.0%増(既存店ベース)の1兆815億8782万円になったと発表した。
日用品と衣料品販売が堅調で、食料品は前年の反動減を受け3.2%減の7269億7563万円となった。このうち畜産品は8.7%減の863億5124万円、総菜は中食需要の増加で17.2%増の944億8310万円。焼き鳥や揚げ物、中華総菜などが好調。
コンビニ売上高、2か月連続プラス
コンビニ7社(5万5868店)で組織する(一社)日本フランチャイズチェーン協会は、4月の売上高(既存店ベース)について前年同月比6.6%増の8425億400万円と公表した。
酒類や生鮮品が好調で2か月連続のプラスとなった。来客数は7.8%増、平均客単価は1.1%減。
外食は反動増で厳しさは変わらず
(一社)日本フードサービス協会の4月外食市場調査(新規店含む全店ベース、3万7788店)によると、外食全体の売上高は前年同月比36.7%増となった。ただコロナ禍で〝壊滅的状態〟となった前年の反動増に過ぎず、前々年同月との比較では19.5%減と依然厳しさは変わらない。
業態別ではファストフードの売上高が17.6%増(前々年同月比0.9%減)、居酒屋174.2%増(同73.1%減)、ファミリーレストラン75.4%増(同31.0%減)、ディナーレストラン196.4%増(同53.6%減)。
百貨店の母の日向け総菜や生菓子は堅調
(一社)日本百貨店協会は4月の売上高(73社・192店)について、既存店ベースで前年同月比167.0%増(前々年同月比27.7%減)の3178億6218万円と発表した。反動増は2か月連続だが、販売環境は前月より厳しくなっている。
食料品は75.3%増で、このうち生鮮食品は27.0%増、総菜は80.9%増。母の日商戦の弁当、総菜、生洋菓子の予約は堅調に推移した。