名古屋コーチンの生産・処理加工に進出　三昌物産

タッキーフーズから農場と食鳥処理場を取得

コーチンミライズの本社（旧南濃工場）

今年10月ごろから新農場でも名古屋コーチンの飼育を計画

三昌物産㈱（渡邉大雄社長―本社・三重県四日市市塩浜180）は、6月30日付で名古屋コーチンや赤鶏の生産・加工・販売を手がけるタッキーフーズ㈱（佐久間功社長―本社・愛知県小牧市）から農場5か所と食鳥処理場の南濃工場（岐阜県海津市）を取得し、名古屋コーチンの生産・処理加工事業に進出する。

タッキーフーズをグループ傘下に収める杉本食肉産業㈱（杉本達哉社長―本社・名古屋市昭和区）と共同で、このほど新会社「コーチンミライズ株式会社」を設立した。出資割合は三昌物産が3分の2、杉本食肉産業が3分の1で、タッキーフーズから取得した南濃工場に本社を置き、工場に務めていた従業員約30人はコーチンミライズが引き継いだ。また、6月30日付でタッキーフーズ社長を退任した佐久間功氏が、7月1日付でコーチンミライズ社長に就任した。

取得した5か所の農場の総面積は約4万平方メートルで、現在は名古屋コーチンを約15万羽、赤鶏を約12万羽を飼育している。また、三重県明和町に約1万平方メートルの農場を新たに取得し、今年10月ごろから名古屋コーチンの飼育を計画している。

三昌物産は、2017年に飼料加工業の誠興物産㈱（東京都中央区）と飼料販売業の㈲越後飼料（新潟県新発田市）、18年に飼料販売業の㈱信和商会（新潟市東区）、20年２月に食肉卸の㈱ファインフーズ（香川県三木町）と資本・業務提携するなど、M&A（企業の合併・買収）戦略による業容拡大を進めており、20年３月期の売上高は約110億円。

今回、名古屋コーチンの生産・処理加工事業に進出することで、畜産用飼料の販売拡大と、名古屋コーチンのブランド価値の向上を図る。