マトヤ技研工業 新『せせり切剥機』FOOMAで実演へ
マトヤ技研工業㈱(益留福一社長―本社・鹿児島県曽於市)は6月24日、鶏の首からせせりを採取する『せせり切剥機』の改良型【写真右】が完成したと発表した。これまでは台上の針に鶏ガラ(首の先端部分)を刺して固定していたが、大手食鳥処理場から「J形に曲がった首を刺さずに置くだけにしてほしい」との声を受け、型枠に首が曲がったまま載せる方式に改良した。
処理の流れは①鶏ガラを載せる(J形の場合もそのまま載せる)②回転式の丸刃がせせりを切除してベルトコンベア上に落とす③ガラが自動的に排除される――というもの。益留社長によると、手作業では1羽につき4~5秒かかる処理が、せせり切剥機の扱いに慣れると同1.0~1.5秒で済むとのこと。
改良機は7月9~12日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる国際食品工業展『FOOMA JAPAN』に展示し、処理実演を行なう。
せせりは味の良さに対し、処理の手間から廃棄されることもある。益留社長は「歩留まりも向上し、1羽から平均30グラムを取れる。処理場の人手不足や食品ロス削減にも貢献できるため、まずはFOOMA JAPANで多くの食鳥関係者に見てほしい」と話している。
展示会の終了後も、同社の本社工場に原料を持ち込めば処理実演を行なうとのこと。詳細は同社(電0986-76-0018)へ。