配合飼料メーカー決算 4社中2社が増益

配合飼料メーカーは平成30年3月期(29年4月1日~30年3月31日)の連結決算を発表した。各社は配合飼料価格を4月に値上げ、7月と10月に値下げ、1月に値上げし、4社のうち増益と減益が2社ずつとなった。畜産用飼料の販売好調に対し、水産用では養殖魚の減少や、赤潮の影響を受けたメーカーもあった。

中部飼料
中部飼料㈱(平野宏会長兼社長―本部・名古屋市中区)の売上高は前期比4.2%増の1782億3500万円、営業利益は21.5%増の58億500万円、経常利益は22.6%増の61億1900万円、当期純利益は24.2%増の42億5200万円。年間配当金は4円増配の24円。

差別化飼料の拡販や、日本ハム㈱、伊藤忠商事㈱の両グループとの資本業務提携を生かして増収増益とした。

飼料事業は畜産飼料の販売数量が過去最高を記録するなど好調に推移。水産飼料の減益を補い、売上高は2.9%増の1488億7800万円、セグメント利益は20.7%増の51億1600万円。

コンシューマー・プロダクツ事業は特殊卵の販売量が増加し、売上高は3.6%増の191億7200万円、セグメント利益は2.5%増の4億3200万円。

その他の事業では、国内外で畜産用機器の販売台数が大幅に増え、売上高は30.4%増の101億8400万円、セグメント利益は66.1%増の8億2100万円となった。

フィード・ワン
フィード・ワン㈱(山内孝史社長―本社・横浜市神奈川区)の売上高は0.2%減の2075億6200万円、営業利益は23.3%減の37億600万円、経常利益は20.0%減の41億300万円、当期純利益は24.5%減の29億7100万円。年間配当金は前期と同額の4円50銭。

主力の飼料事業では、水産飼料の収益環境の悪化を畜産飼料の増益で補い、売上高は1.2%増の1512億4000万円、営業利益は15.5%減の50億900万円。

食品事業の売上高は3.4%減の535億5700万円、営業利益は14.4%減の7億5400万円。畜産・水産機材などを販売するその他の事業の売上高は6.1%減の27億6400万円、営業利益は5.4%減の3億4500万円となった。

昭和産業
昭和産業㈱(新妻一彦社長―本社・東京都千代田区)の売上高は横ばい(0.02%減)の2331億6600万円、営業利益は25.4%減の65億5600万円、経常利益は18.7%減の77億3700万円、当期純利益は20.7%減の48億9300万円。第2四半期末の配当金は前期と同額の5円、期末配当金は同5倍の25円(昨年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を実施。併合後に換算した年間配当金は50円)。

同社は昨年10月に食品・飼料・外食などの事業を展開する台湾大成集団と業務提携契約を締結したほか、今年1月にはベトナムのホーチミン市に子会社を設立するなど、アジアへの事業展開を加速させた。

飼料事業(畜産物の販売含む)では鶏卵の販売数量は前期を上回ったものの、ブロイラー用飼料の販売数量が前期を下回ったこともあり、売上高は0.9%減の4億9800万円、営業利益は0.7%減の400万円となった。

日和産業
日和産業㈱(中澤敬史社長―本社・神戸市東灘区)の売上高は2.5%減の400億3000万円、営業利益は9.8%増の7億6100万円、経常利益は5.0%増の8億4500万円、当期純利益は61.8%増の5億2500万円。年間配当金は前期と同額の5円。

このうち飼料事業の売上高は2.0%減の385億8300万円、営業利益は6.8%減の9億6400万円。畜産事業の売上高は14.6%減の14億4600万円、営業利益は57.9%増の1億5800万円。

次期は原料調達の多様化や、新製品の開発・販売の強化を図るとしている。