平成24年度の食料自給率 鶏卵95%、鶏肉66%
農林水産省は8月9日、平成24年度のカロリーベースでの食料自給率が前年度と同率の39%になったと発表した。40%を下回ったのは3年連続。鶏卵と鶏肉の自給率は前年度と同率で、鶏卵95%、鶏肉66%となった。
平成24年度のカロリーベースの食料自給率が前年度と同率の39%となった要因としては、(1)米の生産量は増加したものの、価格の上昇などで主食用米の需要量が減少(2)小麦と大豆の国内生産量が増加――などが挙げられる。
生産額ベースでの自給率は68%で、前年度から1ポイント上昇した。主な要因は、米の価格上昇による国内生産額の増加、東日本大震災などの影響を受けた牛肉の需要と価格の回復による国内生産額の増加など。
国民1人・1日当たりの総供給熱量は、前年度比0.3%(8キロカロリー)減の2429.6キロカロリー、供給たん白質は0.4%(0.3グラム)増の79.6グラム、脂質は0.1%(0.1グラム)増の77.4グラムであった。
たん白質(P)の割合は前年度に比べ0.1ポイント上昇、脂質(F)は0.1ポイント上昇、炭水化物(C)は0.2ポイント低下したため、望ましい食料消費を示すPFCバランスはP13.1%、F28.7%、C58.2%となった。
畜産物の自給率は、鶏卵は前年度と同率の95%、肉類全体は1ポイント上昇し55%。うち牛肉は2ポイント増の42%、豚肉は1ポイント増の53%、鶏肉は同率の66%。牛乳・乳製品は同率の65%であった。
飼料自給率を考慮した自給率は鶏卵11%、鶏肉8%、牛肉11%、豚肉6%、牛乳・乳製品27%であった。
24年度の鶏卵の国内生産量は250万7000トン(前年度比0.5%増)、輸入量は12万3000トン(同10.9%減)、輸出量は1000トン(前年度は1000トン未満)で、国内消費仕向け量は262万9000トン(同0.2%減)。
鶏肉の国内生産量は145万7000トン(同5.7%増)、輸入量は73万6000トン(同3.5%減)、輸出量は7000トン(同75.0%増)で、国内消費仕向け量は220万4000トン(同5.0%増)。
国民1人・1年当たりの供給純食料は、鶏卵は前年度と同じ16.7キログラム、鶏肉は0.6キログラム増の12.0キログラム、牛肉は0.1キログラム減の5.9キログラム、豚肉は0.1キログラム減の11.8キログラムであった。
飼料自給率は前年度と同率の26%。需要量は2.2%減、粗飼料の国内供給量は2.0%減、濃厚飼料の純国産原料は6.2%減少した。