1~3月配飼価格 全農はトン約2550円値上げ 商系各社も値上げへ
全農は去る12月19日、ホクレンは22日、1~3月期の配合飼料価格を全国全畜種総平均でトン当たり約2550円値上げすると発表した。一時1ドル=120円台をつけた急激な円安などの影響によるもの。商系の中部飼料も22日に2850円、日清丸紅飼料は24日に値上げを発表した(他の商系も値上げの予定)。
全農が発表した飼料情勢の概要は次の通り。
飼料穀物=トウモロコシのシカゴ定期は、一時320セント/ブッシェルまで下落したが、11月10日発表の米国農務省需給見通しで、単収が下方修正されたことから堅調な相場展開が続き、現在は390セント前後で推移している。また、シカゴ定期に加算される内陸産地からの輸送運賃などは、米国の景気回復による輸送需要の増加などから高止まりしている。
今後は、史上最高の生産量となることが予想されているものの、輸出・エタノール需要も堅調であることから、当面は現行水準の相場展開が見込まれる。
大豆粕=大豆粕のシカゴ定期は、9月末には330ドル/トン台まで下落したが、米国の旧穀大豆の在庫量が2.65%と史上最低水準であること、新穀大豆の収穫遅れが懸念されたことなどから上昇に転じ、現在は430ドルを超える水準で推移している。
国内大豆粕価格は、急激な円安の影響により、値上がりが見込まれる。
海上運賃=米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、一時47ドル台まで上昇した後下落し、現在は45ドルを下回る水準で推移している。
今後は、燃料価格が値下がりしていることから、弱含みで推移すると見込まれる。
外国為替=外国為替は、10月末には米国の金融緩和が終了したこと、日銀が追加金融緩和を実施したことなどから、ドルが買われ急速に円安が進み、現在では121円台で推移している。
今後は、米国経済が好調であることなどから、日本の金融緩和は継続する見通しであることから、円安基調で推移すると見込まれる。