卵価回復にはさらなる生産調整が必要

鶏卵相場は、6月12日にM加重が東京153円、名古屋と大阪が163円、福岡が158円に下落してから、全く動きがみられない。
日本養鶏協会の鶏卵生産者経営安定対策事業の価格差補てん単価は、4月は15.714円、5月は21.645円で、6月は基準価格の186円と安定基準価格159円の差の9割の満額補てんとなって24.3円。このままの卵価情勢が続くと7月までは補てんが可能だが、8月の段階で財源が枯渇し、昨年に続いて補てんは途中で打ち切りになる。早く補てん金を受け取るには、昨年と同様に生産者積立金を前倒し納付する必要があるが、生産者の間からは「資金繰りが大変」と、悲鳴に近い声も聞かれる。
5月13日から発動している成鶏更新・空舎延長事業は、6月末で参加申請羽数は450万羽を超えたようだが、現段階では相場の下支えになっても、相場を反転上昇させるまでの力になっていない。当面の価格回復には、さらなる淘汰が必要とみられている。

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