ハバードがグリモードの傘下に フランスの育種会社が買収
フランスの育種会社、グリモード社(Grimaud)は3月25日、ブロイラー育種会社であるハバード社の買収を完了したと発表した。
1921年にブロイラー種鶏の生産および供給会社として設立されたハバード社は、74年にメルク社の傘下になって業容を拡大し、97年にはメルク社とローヌプラーン社が合併して誕生したメリアル社の下で、採卵鶏を含めたハバード・イサ社として事業展開してきた。2003年にメリアル社が採卵鶏のイサ社を売却したため、再びハバード社として活動してきた。
ハバード社は今後、グリモード社グループとし独自性を維持しながら、事業を継続するが、グリモード社がこれまで所有していた特殊鶏の育種ストックと技術提供を受けることによって、さらに高品質の特殊鶏、ブロイラー種鶏・原種鶏の育種改良および販売を展開していく予定。
買収を完了したグリモード社のフレデリック・グリモード会長は、「我々は今後の育種の中心になるハバード社を、グリモードグループに迎えたことを非常に喜ばしく思う。鶏育種におけるハバード社の技術力と、わが社の遺伝子選抜における技術が相互に融合することで、ブロイラー産業の現在、そして未来に必要とされる要求に応えることができる」などと語った。
グリモード社は、あいがも、特殊鶏、ホロホロ鳥、ウサギ、ハトなどの育種を行なう企業で、再編後の総売上高は1億5,000万ドル(約162億円)、社員数は1,350人。アメリカ(カリフォルニア、アーカンソー、テネシー、ノースカロライナ、ニューハンプシャー)、ヨーロッパ(フランス、イタリア、ポーランド、オランダ)、アジア(中国、マレーシア、タイ)に活動拠点を置いている。ハバード社には、グリモード社から最高経営責任者(CEO)としてステファン・デュトイ博士が就任した。