ヤマナシヤが卵の食育事業 川崎市の小学生に
スーパーや回転寿司の玉子焼きはどうやって作られているの――。老舗鶏卵問屋の㈱ヤマナシヤ(久松一弘社長―本社・東京都品川区西五反田3-12-12)は2月5日、玉子焼きを製造する川崎営業所(川崎市高津区)に近い市立末長小学校の3年生約220人に食育授業を行なった。【写真下】
1927年創業の同社は東北や関東の産地から卵を仕入れて販売。95年に玉子焼きの自動焼成システムを導入し、2014年には東京都食品衛生自主管理認証(東京都食品衛生マイスター)制度を取得。各種の玉子焼きは首都圏の高級スーパーや寿司店、庶民的な価格が人気の食品スーパーまで幅広く販売されている。
子どもたちは午前10時に川崎営業所に集合し、ヤマナシヤの皆さんに元気良くあいさつ。久松社長が「今日は卵の先生が来てくれています。何を聞いても答えてくれるよ!」と、応援に駆けつけたキトクフーズ㈱の牛山博源氏と清水雄斗氏、JA全農たまご㈱の林遼氏らを紹介した。
子どもたちは事前に考えてきた『ヤマナシヤについて知りたいこと』を質問。社名の由来や玉子焼きの作り方などを学び、「茶色い卵と白い卵はどう違うの?」「インフルエンザにかかった子(鶏)はどうなるの?」という少し大人びた質問も投げかけた。
玉子焼きの焼成室はガラス越しに見学。職人と機械の力で次々と焼き上がる様子に感心する子や、「おいしそう!」「中は暑いの?」と素直な感想を口にする子など様々な反応がみられた。
久松社長は近年、末長小学校の校外学習を好意的に受け入れている理由について「卵の仕事について少しでも知ってほしい。また、当社は朝早くからガチャガチャと仕事をしているため、その点への理解も得られればと思っている。こういった授業がファン作りにつながれば良いし、将来的に、ヤマナシヤで働きたいと思ってくれる子が出てくるのが理想だ」と話している。