家畜の伝染病予防に「無塩型弱酸性次亜塩素酸水」 アクトが「クリーンファイン」と「クリーン・リフレ」を開発・販売へ
冬季のマイナス35度Cの気温下でも高圧の薬品噴霧で消毒効果を発揮する『アクト式車両消毒装置』などを発売する農畜産業施設メーカーの㈱アクト(内海洋社長―本社・北海道帯広市大通南16-2-2)は、このほど畜舎周辺に出入りする車両や人、さらには畜舎全体を除菌する〝無塩型次亜塩素酸水(商品名『クリーン・リフレ』)〟と、クリーン・リフレを生産現場で随時製造できる三室型電解装置(商品名『クリーン・ファイン』)を開発した。
インフルエンザウイルスやノロウイルスなどに対し、次亜塩素酸水が有効とされているが、厚生労働省の成分規格を満たした製造方法で作られた次亜塩素水でも、0.2%程度の塩化ナトリウムを含むものが流通する可能性があり、これが金属腐食の原因になることがあった。
アクトが開発した三室型電解装置『クリーン・ファイン』は、原料である食塩水と、生成物の次亜塩素酸水(酸性水)が陰イオン交換膜で区切られ、ナトリウムイオンが次亜塩素酸水の中に移動できないため、塩化ナトリウム濃度が水道水と同程度で金属を腐食しにくい無塩型弱酸性次亜塩素酸水(『クリーン・リフレ』)を作ることができる。帯広畜産大学との共同研究では、実験室内の抗ウイルス効果検証で口蹄疫ウイルス、PEDウイルスの不活化効果も確認されている。
同社では「無塩型弱酸性次亜塩素酸水は、細菌やウイルスに対する効果がある一方、家畜や人体に対しては極めて安全性が高く、中性に調整すると、食品製造用水としても使用可能なことが、帯広保健所の分析結果で得られている」とし、家畜の伝染病予防対策としての活用に取り組みたいとしている。
問い合わせ、詳細は同社(電0155-20-4510)へ。
【無塩型弱酸性次亜塩素酸水を作る装置の『クリーン・ファイン』㊨と『凍らない車両消毒装置』(簡易型)㊧】