6月2日 オムレツの会が『たいめいけん』で記念イベント 作る楽しさ伝える
鶏卵や飼料などの企業・団体でつくるオムレツの会は、語呂合わせから6月2日(0602)をオムレツの日、6月をオムレツ月間と定めて初夏の卵消費拡大に努めている。今年のオムレツの日には、会員ら約30人が午後6時に東京都中央区のレストラン『日本橋たいめいけん』に集合。プロの調理実演を見て学び、今後もオムレツとオムライスを作る楽しさや、おいしさなどを伝えていこうと誓い合った。
熊本地震の犠牲者に黙とうをささげ、浪越智会長(ゴールドエッグ㈱社長)がTBS系列の情報番組『あさチャン!』のぐでたまコーナーでオムレツの日が取り上げられたことや、血液栄養診断士の佐藤智春さんが著書『卵を食べれば全部よくなる』や講演会で卵の良さをアピールし続けていることなど、卵関係の明るい話題を提供。そのうえで「香港への鶏卵輸出は昨年実績で前期比1.5倍まで増え、ジャパンブランドが評価されつつある。日本の生食文化が海外からさらに評価してもらえれば、まだまだ楽しいこともできるのではないか。業界では『たまニコ』への取り組みが進められているが、オムレツの会では『トレたま』運動についても考えてみたい。トレとはイタリア語で3を意味し、1日に卵3個を食べてもらおうということだ。本日は特別ゲストとして、卵の消費拡大にずいぶん貢献してくれているタレントの友加里さんも来てくれた。彼女は日本テレビの『あのニュースで得する人損する人』にほぼ毎週出て、自分で開発した卵料理を紹介してくれている。オムレツの会にはやるべきことがたくさんあるが、皆さんの協力を得てますます活発に活動していきたい」とあいさつした。
オムレツの栄養価の高さや、老若男女に好かれていることなどをまとめた『オムレツの会憲章』を全員で読み上げ、(一社)日本養鶏協会の山上善久技術主幹の発声で乾杯。茂出木浩司オーナーシェフはテレビ番組収録のため欠席となったが、たいめいけんで17年にわたって腕を振るう古谷信二シェフと若手の木村翔太シェフがオムライスを焼き始めると、参加者は自席を離れて撮影したり、調理のコツを積極的に尋ねたりした。
「オムライスには卵4個を使い、オムレツには4個以上を使う」と古谷シェフ。卵を多めに使うことで外はふっくら、中はトロトロに仕上げやすくなるという。司会者にマイクを向けられたアミューズ㈱の赤木八寿夫社長は「シェフが簡単そうに作るから、もしかしたら僕にもできるのかなと思ってしまう(笑い)」と、プロの腕前に感心しきり。
両シェフの教えを実践する『オムレツコンテスト』には浪越会長と渡辺誠副会長(丸紅エッグ㈱社長)、日本養鶏協会の山上技術主幹、(一社)日本卵業協会の庄司幸男専務理事、日清丸紅飼料㈱畜産業務部の髙森計吾次長、JA全農たまご㈱経営企画課の向井康裕氏がエントリー。フライパン片手に真剣勝負が繰り広げられ「この日のために練習を重ねてきた」という渡辺副会長が優勝に輝き、落ち着いたフライパンさばきを見せた庄司専務理事が準優勝となった。渡辺副会長には古谷シェフから「厨房の即戦力になれる」とのラブコールが送られ、たいめいけん食事券が手渡された。
テレビ、ラジオなどで活躍中の友加里さんもマイクを握り、卵をしっかり食べることで健康を維持していることや、今年1月に発刊した自身のレシピブック、SNSなどで数々の卵料理を披露していることを紹介。今後の抱負については屈託のない笑顔で「卵業界の中で“トップ”を獲りたい」と話した。
下手でも何でもいいオムレツを作ろう
渡辺副会長は閉会のあいさつで「実は3年前にたいめいけんモデルのフライパンを買い、毎朝オムレツを作っている。当初はあのトロトロ感を出すために弱火にしたり、強火にしたりと工夫してみたが、なかなか上手くいかない。卵を4個使えば良いと聞いて試してみると、確かに中のトロトロ感が残り、これは卵の量の問題だったのかと気づかされた。そして本日のオムレツコンテストで感じたのが、プロはフライパンの手入れの仕方が違うのではないか?、ということだ。フライパンの柄をトントンと叩けば、卵がスッとすべってオムレツの形になる。手入れのコツについては後でこっそり教わりたい(笑い)。私はオムレツ作りを始めるまで料理経験がなかったが、今ではオムレツを作っていることも、その半分を女房に分けていることも喜ばれている。つまりオムレツを作り始めてから悪いことは一切ない(笑い)。オムレツの日は『オムレツを作る日』であってほしいし、下手でも何でもいい。試行錯誤を繰り返してほしいと思う」と話し、一本締めでお開きとなった。
【卵を4個使って完成した日本橋たいめいけんのオムライス㊤、オムレツコンテストに挑戦した(左から)山上氏、渡辺氏、浪越氏㊦】