TPP関連政策大綱など説明 農水省・畜産部会

農林水産省は12月1日、東京都千代田区の三番町共用会議所で食料・農業・農村政策審議会の平成27年度第1回畜産部会(部会長=武内和彦東京大学国際高等研究所サステイナビリティ学連携研究機構長。委員6人、臨時委員12人)を開き、TPP交渉における畜産分野の合意内容、品目別の影響の検討結果、現在の畜産業や家畜衛生をめぐる情勢などを確認した。
冒頭あいさつした生産局の大野高志畜産部長は、11月25日に公表された「総合的なTPP関連政策大綱」の経営安定対策の中で、TPP発効に合わせて牛と豚のマルキンの法制化、補てん割合の引き上げ、肉用子牛保証基準価格の見直しを図るほか、畜産クラスターの拡充なども示されたことを報告し、「畜産部を挙げて大綱を具体化し、将来にわたり意欲ある畜産農家の方々が希望を持って経営に取り組めるよう全力を尽くしてまいりたい」と述べた。
同大綱には、このほか自給飼料の一層の生産拡大、配合飼料価格安定制度の安定運営のための施策、原料原産地表示の対象拡大、チェックオフ制度の導入などが検討内容に含まれている。
同部会での検討を経て、重要5品目に含まれる牛と豚の補給金単価や安定価格などは年内に決定し、マルキンの法制化案なども来年の通常国会に提出される見通し。鶏卵や鶏肉の具対策は同大綱で示されていないものの、「農林水産業の成長産業化を一層進めるために必要な戦略、さらに、我が国産業の海外展開・事業拡大や生産性向上を一層進めるために必要となる施策については、平成28年秋を目途に政策の具体的内容を詰める」としている。

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