晃伸製機の新社屋が完成 製品展示会と祝賀会開催
畜産・養鶏機器のリーディングカンパニー、㈱晃伸製機(角谷博規社長―本社・愛知県あま市七宝町)は、長年培ってきた良質な技術やサービスをさらに発展させるため、同町の徳実辻切1-1の3000坪の敷地に工場(工場面積700坪)と本社事務所(240坪)を新築していたが、このほど完成し、11月24、25の両日、新工場で同社の製品展示会を開くとともに、内外の主要取引先などを招いて名古屋市栄のヒルトン名古屋で竣工祝賀会を開いた。
同社は、1972年の創業以来、優れた畜産・養鶏機器や畜糞処理機械の研究・開発に取り組み、国内だけでなく海外との輸出入を通して国際化を推し進めている。
新社屋・工場の完成祝賀会であいさつした角谷社長は、多数の出席者に謝意を表するとともに、「私どもの会社は43年前に、当時55歳の父栄一と22歳の兄裕造(現会長)が一体となって創業した。私は4年前に58歳で社長に就任したが、創業時の父や兄の苦労は大変だったろうなと実感している。
父は機械がとても好きで、常に新しい機械を開発していた。36年前に父が卵にはやさしいが、構造が複雑な集卵エレベーターを作り、試作機をある養鶏場の社長に見せたところ、社長さんは『これは駄目だ。あまりにも複雑で維持が大変なように思われる…』と言われたが、半年後にはその機械を買っていただいた。そこで、どうしてかと伺ったところ『機械は壊れるものだから、人を信用するしかない』と、晃伸製機を信用して買っていただいたということである。
私どもは、毎年、新しい機械を開発すべく努力してきたが、旧工場が手狭になり、皆さんにご迷惑をかけることもあったと思う。お陰様で、従業員や設計者の努力、お客様のご厚意によって、ようやく新工場が完成した。今後も技術サービスのさらなる充実を図り、新しい機械の開発にまい進していくつもりである。
今回は、海外11か国・四十数名のお客様、提携取引先や金融関係、我々を支えてくださる主なユーザーの方々など約120人をお招きしている。ゆっくりご歓談していただければ幸いである」などと述べた。
多数の来賓を代表して住友重機械精機販売㈱の河村信彦社長は「当社は、晃伸製機の製作する優れた機器システムの各種変減速機や油圧機器を提供させていただいている。世界の人口や食料の需要も今後は明らかに増えるとともに、地球環境保護の必要が叫ばれている。晃伸製機は、畜糞処理機械や養鶏システム機器など、これからの時代が求めるニーズに大変フィットした機械を作られており、循環型社会に貢献し、今後の発展はものすごいものがあると思っている。
今回、新工場を作られたが、本当に自分のことのように嬉しく思うと同時に、事業の力強さを感じさせていただいた。晃伸製機の新工場から、世界各地に素晴らしい製品を提供し、ますます事業の発展と繁栄をされることを祈念する」と祝辞を述べた。㈱日本政策金融公庫の福地誠名古屋支店長兼中小企業事業統轄の発声で乾杯し、なごやかに歓談した。
この間、海外のお客さんを交えた鏡開きや、㈲ヤマト養鶏の平野耕二社長の祝辞、晃伸製機の歴史をまとめたビデオ上映、フルート・バイオリン演奏などもあり、角谷裕造会長の閉会の辞で散会した。
新本社工場で展示された主な機器システムは次の通り。
【糞尿処理システム】発酵撹拌機KNLL-6000HW、脱臭用スクラバー装置、脱臭用バブルグラス、発酵促進用エアレーションシステム、滑車・レール(ZAMH)、サイクロン減速機モーター、ベアリング、ポリカーボネートシート。
【鶏舎システム】グリーンカラーを基調とするZUCAMI8段ケージシステム、夏型・冬型の異なる換気方式や緊急通報装置のSKOV空調システム、晃伸製機オリジナルの上下セパレーター型集卵機(デュアルエレベーター)、オーバルグロース鶏舎管理システム、エッグコンベアなど、養鶏システムメーカーとして技術を着実に積み重ねてきた3社の技術が融合した「鶏舎システム」。
【洗浄機シリーズ】VENUS(ヴィーナス)鶏舎洗浄機とそのノズルや防水仕様モーター・タッチパネルなど、長靴洗浄機、BOXクリーナー、バーコンベア洗浄機。
【ブロイラー関係】平飼い用ネスト、スラット、スラットクリーナー。
【工場の工作機械】溶接ロボット、CNC旋盤。
【協賛各社の展示品目】4万卵ファームパッカー(㈱ナベル)、ワクモ除去シート“ワクモス”とエサ・水樋用金具“ワクモナイナイ”(四国ケージ㈱)、対ネズミ用エッグベルト(エヌ・エフ・テー技研㈱)、堆肥化促進材“レスキュー”シリーズ(豊田通商㈱)、堆肥袋詰機(ニューロング㈱)、パレット積上機とロボット(オークラサービス㈱)、汚水の油分解用バクテリア(名古屋大学)。
【完成した晃伸製機の新社屋と工場】