KFCもから揚げに進出
日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)(渡邉正夫社長―本社・東京都渋谷区)は10月1日、東京都目黒区のダイエー碑文谷店1階に、持ち帰り専門でから揚げメニューを販売する「KFC鶏から亭」の1号店をオープンした。
一口大にカットした「特製鶏から」の鶏肉は、店舗内で下味を付けたものを揚げる。全4種のうち、ゴマと山椒の風味豊かな胡山椒(ごさんしょう)味には国産むね肉を使用するが、醤油、辛旨、秘伝スパイス味にはもも肉を使う。価格はいずれも100グラム270円(税込み)。国産米を使用し、から揚げを自由に選べる「お好み鶏から弁当」は500円、オリジナルチキンは従来店と同じ240円で販売する。
店舗面積は客席を用意していないため、31.9平方メートル(約9.7坪)と、従来店の4分の1程度。メニューを揚げ物に絞ったことで調理機材にかかるコストも抑えられ、店舗への投資額は既存店の半分以下で済むという。
のれんや看板には抹茶色を使い、ユニフォームも和風のイメージを強調している。営業時間は午前9時~午後9時30分。
同社は出店の狙いについて「KFCでは昨今、新たな需要を獲得しようと朝食やカフェタイムの販促にも力を注いできた。新業態の店舗運営にも取り組み、昨年4月にはお酒を楽しめる『ルート25』をオープンしたが、今回の『鶏から亭』については、チキンの専門店として培って気亜ノウハウをから揚げにも生かそうというものだ」とし、今年度内に6店舗の出店を目指している。
【開店初日から長い行列ができた「KFC鶏から亭」(上)。看板メニューは4種類のから揚げで、どれでも100グラム270円(下)】