25年度第1回6次産業化認定 養鶏関係は12事業

農林水産省は5月31日、「六次産業化・地産地消法」に基づき、平成25年度の第1回として168件を事業認定した。これにより認定累計は1505件となる。本紙関係の12事業は次の通り。
▽鶏卵・地鶏のブランド化を目指す循環型農業を軸とした生産・加工・販路開拓事業…(有)竹鶏ファーム(宮城県白石市)=自社生産する鶏卵と地鶏軍鶏を利用した新商品(プリン、マヨネーズ、玉子焼き、軍鶏焼き鳥セット、レストランメニューなど)を製造し、整備する直売所、レストランおよびインターネットなどを活用して販売することにより、農業経営の改善を図る。
▽自家生産ダチョウ肉の外食産業用小分けパック商品の開発・販売事業…常南グリーンシステム(株)(茨城県石岡市)=自家飼育のダチョウの肉を活用した外食向け小分け冷凍パック(生食、加工用)の商品製造と販売により所得の向上を図る。
▽自社鶏卵を100%使用した卵加工品の開発とブランド化事業…(有)後閑養鶏園(群馬県前橋市)=自社生産の卵を活用したケーキ・カステラなどのスイーツの製造販売により経営の改善を図る。
▽親鶏とたまごを使った養鶏場直営レストラン事業…(有)ブラウンエッグファーム(長野県佐久市)=自社生産の卵と廃鶏、「信州黄金シャモ」を活用した直営レストランによるメニュー提供により、経営の安定化を図る。
▽有機栽培農産物と平飼いの鶏卵・鶏肉の加工販売および里山農業体験事業…(有)土遊野(富山県富山市)=自社で生産した卵、米粉およびヤギ乳などを原料とするシフォンケーキ、乾燥野菜、ソフトクリームなどの新商品を製造するほか、鶏肉、そば、野菜などを活用したレストラン事業に取り組むことにより、中山間地域の活性化および高付加価値化による所得向上を目指す。
▽地元、石川県産鶏肉を復活させ、飼育から直販まで一貫した事業…農事組合法人石川県ブロイラー生産組合(石川県かほく市)=自社生産した鶏を精肉販売することに加え、塩麹を使った焼き鳥、唐揚げを製造し、自社直売コーナー、量販店などで販売することにより、所得の向上を目指す。
▽耕作放棄地鶏を利用した「NORAたまご」6次産業化プロジェクト…農事組合法人(株)JIN(福井県坂井市)=地域の新しい複合型農業モデル構想(畜産堆肥化施設、ふれあい動物園、有機農業学校、直売所・レストラン)の第一歩として新規に養鶏業に取り組み、鶏肉・鶏卵を活用した新商品(カルボナーラなどのレトルト食品)製造およびレストラン事業を実施し、地域に雇用を生み出すとともに、地域活性化を目指す。
▽有機野菜の規格外品および合鴨を活用した加工品の開発および販売事業…花岡農恵園(兵庫県洲本市)=有機野菜の栽培に取り組み、新商品としての有機カット野菜、規格外品を活用した乾燥野菜の加工品の開発・販売を行なう。合鴨についても、自社で燻製やギフト商品の開発・販売を行なう。
▽合鴨肉とアイガモ米を利用した商品開発・製造販売事業…農事組合法人アイガモの谷口(兵庫県美方郡新温泉町)=自家生産したアオガモ米と無農薬大豆で作った自社加工味噌をベースに地域生産物野菜(玉ねぎ、にんにくなど)を使用した無添加の焼き肉の味噌たれの加工を行なう。また、アイガモ米の米粉とアイガモ肉などを使用した餃子の開発、アイガモ米もち米によるおかきの開発を行ない、スーパーや旅館などへの販路を開拓し、生産規模の拡大を目指す。
▽自社生産する鶏卵を利用したスイーツ・味付き卵など新商品の開発・販売事業…(有)たかた採卵(岡山県笠岡市)=自社で生産した卵を活用したスイーツ、味付き卵などの開発・製造・販売を行なう。自社直売所の設置や既存のホームページを再編することで、経営の多角化、高度化を図り、農業経営に付加価値を取り込み農業経営の改善を図る。
▽当社ブランド品「太陽卵」を使って行なう加工食品の開発と販売拡張のための事業…(株)落水正商店(長崎県雲仙市)=自社で飼育生産した自社ブランドの太陽卵を原料とし、需要者の細かいニーズに合わせて「液卵」を自社で製造・販売することにより差別化を行ない、経営改善を図る。
▽鹿児島県における第三の黒「黒さつま鶏」を使った炭火焼、燻製の加工・販売事業…(株)NSファーム(鹿児島県鹿児島市)=自ら生産したブランド地鶏「黒さつま鶏」を活用した炭火焼、燻製の新商品の開発・製造を行ない、商社経由で販売展開することで売り上げ拡大を図るとともに、経営の多角化、高度化を図る。

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