卵価、行楽需要などで上昇 成鶏更新・空舎延長事業の発動は5月連休後?
鶏卵生産者経営安定対策事業の『成鶏更新・空舎延長事業』の発動は5月の連休明け以降にずれ込んだ。4月初めに標準取引価格が発動目安の安定基準価格158円を割り込む寸前の162円まで落ち込んだが、その後の相場の上昇で、4月の発動の可能性がなくなったため。
東京の鶏卵相場は、4月6日に大玉を5円上げたのに続き、12日と17日、19日に全サイズを各5円上げ、M加重は190円となった。大阪、名古屋、福岡も13日と18日、20日に各サイズで値を上げ、M加重は大阪185円、名古屋190円、福岡180円となった。
相場上昇の要因としては、成鶏更新・空舎延長事業の発動が予想される中で、生産者が淘汰を早めて生産を調整したことや、同事業の発動は相場上昇につながるとみた加工筋の手当て、量販店での特売の継続、大型連休を控えた行楽需要の活発化などが挙げられる。
これに伴い、日ごとの標準取引価格((社)日本養鶏協会が、JA全農たまご(株)の東京と大阪の規格卵価格と各サイズ比率から算出)も上昇し、4月20日現在では179円となっている。鶏卵相場は例年、ゴールデンウイーク明け後に下げ場面を迎えるため、成鶏更新・空舎延長事業の発動もあるとみられる。