民主党PTに被害救済で要請 日本鶏卵生産者協会

(般)日本鶏卵生産者協会は4月15日、民主党農林水産部門酪農・畜産ワーキングチーム(仲野博子座長)に対し、東日本大震災に関する要請を行なった。
特に、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う半径30キロメートルの制限区域内には、100万羽を超える鶏がおり、隣接する茨城県と千葉県は全国第1位と2位の大規模飼養地帯であることから、こうした混乱期に高病原性鳥インフルエンザ(AI)の発生が関係者の大きな懸念材料になっているとして、(1)高病原性鳥インフルエンザ診断にリアルタイムPCR(遺伝子増幅法)の即時実施=8時間以内の鶏卵の移動制限解除と消費・安全局の家畜衛生部会、家きん疾病小委員会の運営改善(2)電気使用量制限の緩和=電気の供給力不足から大口需要家で25%、小口需要家で20%の抑制が計画されているが、鶏卵産業は典型的な装置産業で、常時施設を稼働させて鶏の命を維持しているため、規制については、過大な制限と罰金が科せられないような配慮が必要――とした。
緒方忠浩会長代行が、岩手県の被災者からの聞き取った結果について追加発言し、「配合飼料を西日本から輸送したため、輸送費がこれまでトン1500円であったものが1万円にもなった。また首都圏への卵の輸送費は、これまでは1キログラム当たり12円であったが、日本海側回りの輸送になったため、24~25円にもなっている。さらに、震災によって鶏卵を約2週間出荷できなかったため廃棄し、取引先などの商権も失った」など、厳しい実情を報告した
同会は、3月25日にも養鶏用飼料と燃料の早急な確保や、福島の原発事故による放射能汚染の風評被害対策の徹底、高病原性鳥インフルエンザ対策の徹底などを強く求めた。

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